Biople、池袋サンシャインシティに出店 都市型ウェルネス拠点として30店舗目を開設
ナチュラル&オーガニックのセレクトショップ「Biople(ビープル)」が、2025年10月17日、池袋サンシャインシティに新店舗を開設する。運営はマッシュホールディングス傘下の株式会社マッシュビューティーラボ。同ブランドの30店舗目にあたる出店であり、都心商業施設におけるウェルネス業態の浸透を象徴する動きである。
マッシュホールディングスは、ファッションブランド「SNIDEL(スナイデル)」を起点に発展したライフスタイル企業グループである。2012年の持株会社化以降は「美と健康と文化の調和」を掲げ、アパレルからビューティー、フードへと領域を広げてきた。マッシュビューティーラボはその中核として2010年に設立され、世界中のナチュラル&オーガニックアイテムを扱う「Cosme Kitchen」をはじめ、「F ORGANICS」「Celvoke」などを展開。サステナビリティとウェルネスを企業理念の中核に据え、国内外で事業を拡大している。
Biopleは、そうしたマッシュビューティーラボの展開の中から、2013年に“内側からの美と健康”をテーマに誕生した。初期のBiople by CosmeKitchen時代は、スーパーフードやオーガニックドリンクなどを中心とした「インナービューティー専門業態」としてスタート。当時はまだ商業施設での健康志向型フードカテゴリーが確立しておらず、Cosme Kitchenとの補完関係でブランド基盤を築いた。
その後、2017年には「Biople」へと名称を改め、スキンケアやフェムケア、アロマ、サプリメントなどを含むセルフケア全般へと品ぞろえを拡張。中期には「外側と内側の両面ケア」を打ち出し、商業施設におけるウェルネスゾーン形成の核となった。ルミネやアトレ、NEWoManなどで増床・再出店を重ね、ファッションゾーンの中に自然志向のライフスタイル提案を持ち込んだ点は業界的にも評価が高い。
近年はコロナ禍を経て、免疫・マインドフルネス・セルフメンテナンスといったキーワードの下、「日常に寄り添うウェルネスストア」へと進化している。2021年以降は首都圏のみならず、名古屋・神戸・福岡など地方主要都市にも展開。店舗デザインも木質感と自然光を生かした内装へ刷新し、居心地と体験を重視した空間づくりを進めている。SNSやECとも連動した販売網を整備し、リアル店舗とデジタルの融合による顧客接点の深化を図っている点も特徴である。
今回の池袋サンシャインシティ店は、アルパ1階の女性向けライフスタイルゾーンに位置し、隣接する「セサミストリートマーケット」との連携企画を通じて館内回遊を促す仕掛けも設けた。美容・カルチャー・エンタメの異なる業態を横断しながら、新しい来街動線を生み出す構成となっている。池袋エリアはPARCO、ルミネ、西武百貨店など女性客層を中心とした商業施設が集中する都内有数の競合エリアであり、ナチュラル・オーガニック分野でも市場の成熟度が高い。その中でBiopleは、美容と健康を横断する“高付加価値カテゴリー”として位置づけられ、商業施設の中核的なリピート誘発テナントとして注目される存在となっている。
Biopleの出店は、単なるコスメショップの拡張ではなく、都市型生活者のウェルネス意識に応える新しい商業領域の形成である。ファッションから生まれた企業が、次の消費価値を「健康と美のバランス」に見出した構図は、商業施設のMDにおいても一つの示唆を与えるものといえる。以下、株式会社マッシュホールディングスのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
Biople 池袋サンシャインシティ店
〒170-0013
東京都豊島区東池袋3-1-1
サンシャインシティ アルパ1F
電話番号:03-6903-1880
営業時間:10:00~20:00
オープン日:2025年10月17日(金)