クラークス、東海エリア初の直営店を名古屋パルコに開設──200年ブランドの再構築と都市型モール戦略
英国サマセット州で1825年に創業した老舗フットウェアブランド「クラークス(Clarks)」が、2025年10月10日、東海エリア初となる直営店舗を名古屋パルコ西館2階に開設する。200年の歴史を誇る同ブランドは、クラフツマンシップと革新性を兼ね備えた靴づくりで知られ、伝統と機能性を融合したコレクションを展開してきた。
日本では1983年にクラークスジャパン株式会社が設立され、百貨店を中心に展開を拡大。1980年代には英国発のプレッピースタイルとともに「デザートブーツ」や「ワラビー」が人気を博し、1990年代以降は安定したブランド基盤を確立した。2000年代に入ると郊外型ショッピングモールへの進出を強め、軽量設計の「アンストラクチャード」などコンフォート分野でも評価を高めた。一方で2010年代にはスニーカーブームの高まりを受け、SupremeやEngineered Garmentsなどとの協業を通じて若年層の再開拓を図り、伝統靴の再定義を進めてきた。
近年の国内戦略は「直営拠点の再構築」と「ブランド体験型空間の整備」に軸を置く。ニュウマン高輪、ルクアイーレ、梅田といった高感度商業施設に続く名古屋パルコ店は、その流れを象徴する一店舗である。店舗デザインはブランドを象徴するグリーンを基調に、ウッド調の壁面とレザーソファを配した温かみある空間とし、約78㎡の店内にメンズ・ウィメンズ計140種以上の商品を揃える。定番のワラビーやトーヒルシリーズ、最新ウォーキングライン「Clarks Pace」まで幅広く展開し、クラシックとモダンを横断するラインアップが特徴だ。
200周年を迎えた今年、クラークスは「クラフツマンシップの継承と現代的機能性の融合」をテーマに掲げ、英国の靴文化を現代生活に再定着させる戦略を打ち出している。東海圏初出店となる名古屋パルコ店は、その戦略を体現する旗艦的役割を担い、ブランドの再成長に向けた新たな拠点となる見通しである。以下、クラークスジャパン株式会社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
Clarks 名古屋パルコ
オープン日:2025 年10 月10 日(金)
住所:460-0008 愛知県名古屋市中区栄3-29-1 名古屋バルコ西館 2F 202 区面
電話番号:052-228-2009
営業時間:施設に準ずる