ロイヤルホスト、25年ぶりに仙台へ再進出 ―都市型モール出店で東北市場を再攻略
ロイヤルホールディングスが展開するファミリーレストラン「ロイヤルホスト」が、宮城県に25年ぶりの新規出店を果たす。「ロイヤルホスト イオンモール仙台上杉店」は2025年10月8日、仙台市青葉区に開業するイオンモール仙台上杉の1階テラスエリアにオープンする。店舗数は国内外合わせ225店となり、東北市場への再進出の第一歩となる。
かつてロイヤルホストは仙台市内にも複数の店舗を展開していたが、低価格帯ファミリーレストランとの競合激化やロードサイド型立地の採算難から撤退。今回の再進出は四半世紀ぶりとなり、仙台圏の外食市場において注目度が高い。出店場所に選ばれた上杉エリアは、文教地区・住宅地・オフィス街が交わる商圏であり、幅広い世代の利用が見込まれる。
ロイヤルホストの強みは、一般的なファミレスとの差別化を図る「高品質志向」にある。創業時から提供してきたコスモドリアや黒毛和牛と国産豚をブレンドした黒×黒ハンバーグなど、伝統と進化を併せ持つ洋食を特徴とし、調理を店内で行う“手作り感”を大切にしてきた。また、重厚感と開放感を意識した落ち着いた空間デザインや、ホテル運営や機内食事業で培った接客品質は、幅広い世代に「特別なファミレス」として受け止められている。
さらに、ロイヤルグループは空港や病院といった特殊立地での展開にも強みを持つ。羽田や福岡などの空港で飲食店舗を展開するほか、病院施設内でもレストラン・売店を運営し、利用者の多様なニーズに応えてきた。こうした運営ノウハウは、都市型商業施設への出店戦略にも活かされており、今回の仙台出店もその延長線上にあるといえる。
ロイヤルホストは1971年、福岡市に1号店を開業。日本におけるファミリーレストラン黎明期から半世紀以上にわたり「質の高い洋食」と「おもてなしの心」を提供してきた老舗ブランドである。長い歴史の中で培われた信頼感は、25年ぶりの仙台再進出において大きな追い風となりそうだ。
仙台市は東北の中核都市であり、商圏人口は200万人規模に達する。今回の都市型モールへの再出店は、郊外型では捉えきれなかった層を狙う戦略的な一手であり、地域に愛されるレストランとして再び根付くかが注目される。以下、ロイヤルホールディングス株式会社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
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「ロイヤルホスト イオンモール仙台上杉店」概要
・正式名称:ロイヤルホスト イオンモール仙台上杉店
・所在地 :宮城県仙台市青葉区堤通雨宮町1-1 1階
・TEL. :022-274-3433
・客席数 :93 席
・店舗面積:301.05㎡(91.07坪)
・営業時間:8:00~22:00(L.O.21:30)