TSI「hueLe Museum」、NEWoMan高輪に出店 カルチャー型業態で次の成長領域を模索
株式会社TSIホールディングスが展開する「hueLe Museum(ヒューエルミュージアム)」が、2025年9月12日に開業するNEWoMan高輪 South 3階に新規出店する。オリジナルブランドhLMやSTUMBLYを中心に、画家・森山楓氏のスペシャルエディションや限定アイテムを揃え、ファッションとアートを融合した空間を構築する。
hueLe Museumは「ファッション×フラワー×アート」をコンセプトに掲げる業態であり、セレクトされたブランドと空間演出を組み合わせて体験価値を提供する。今回の高輪店では、(e)vol flowersによる装花がテーマ「色を解く」を店内に反映し、森山氏によるライブペインティングが行われるなど、来店者がその場でアートを体感できる構成となっている。アパレル店舗に「限定性」と「体験性」を取り込んだ差別化が特徴である。
運営するTSIホールディングスは、2011年に東京スタイルとサンエー・インターナショナルの統合により誕生した企業だ。その後、ストリート・ミリタリーに強い上野商会や、インポート系セレクトのROSE BUDを傘下に加え、ブランドポートフォリオを広げてきた。グループには「NANO universe」「JILL by JILLSTUART」「NATURAL BEAUTY BASIC」「AVIREX」など多彩なブランドが名を連ねる。NANO universeは1999年に渋谷で創業した日本発のセレクトショップで、2012年にTSIグループ入りして以降は旗艦的存在となっている。
NEWoMan高輪は高輪ゲートウェイ駅に直結する大規模再開発エリアに誕生する商業施設であり、感度の高い都市生活者やインバウンド富裕層をターゲットとしている。そうした立地にhueLe Museumを出店することで、TSIは既存ブランドとは異なる価値提案を行い、施設の特徴に合わせた新たな顧客層の開拓を狙う。
近年、アートやカルチャーを取り込むセレクトショップは増加傾向にある。BEAMSや中川政七商店がギャラリー要素を打ち出す一方で、花を空間演出に取り入れる事例では青山フラワーマーケットやニコライバーグマンが先行している。hueLe Museumはこれらのように花そのものを販売するのではなく、装花を演出として活用し、ファッションとアートを中心に据えながら空間体験を創出している点が大きな違いとなる。
今回の出店は、従来のブランド群とは異なるカルチャー型業態を都市型商業施設に投入するものであり、TSIが次の成長領域を模索する試みとして注目される。以下、株式会社TSIホールディングスのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
■NEWoMan高輪「hueLe Museum」概要
オープン日時:2025年9月12日(金)
住所:東京都港区高輪2丁目21番2号 NEWoMan高輪 South 3F
営業時間:11:00-20:00
電話番号:03-5860-2276