東急モールズデベロップメント「MY SWEETS」、MARK IS葛飾かなまちに出店 東急ステーションリテールサービスから承継したMDを他社施設へ展開
東急モールズデベロップメントが展開するスイーツ専門店「MY SWEETS(マイスイーツ)」が、2025年9月3日に「MARK IS 葛飾かなまち」に出店する。東京都葛飾区では初の店舗となり、同ブランドは東急線沿線以外での2店舗目となる。今回の動きは、デベロッパーである東急モールズデベロップメント自らが、他社デベロッパーである三菱地所の商業施設にテナントとして参入する事例であり、業界的にも注目される。
「MY SWEETS」は2015年、東急グループの東急ステーションリテールサービスによって始動したスイーツ事業である。駅構内や駅直結施設を拠点に、全国から「話題性」「旬」をキーワードにセレクトしたスイーツを週替わりで提案するスタイルを確立した。2022年3月のグループ再編により同社が消滅し、事業は東急モールズデベロップメントに承継された。その後も拡大を続け、渋谷や二子玉川などの駅ナカ施設を中心に店舗を広げてきた。1店舗あたり年間30ブランドを誘致し、同一ブランドは原則年2回までとすることで、常に新鮮なスイーツとの出会いを提供している。
2024年にはテラスモール湘南に初めて東急線沿線外の店舗を開設し、沿線外展開を本格化させた。そして今回、三菱地所が運営するMARK IS葛飾かなまちへの出店によって、さらにその動きを加速させることになる。
出店地の葛飾区・金町エリアは、JR常磐線金町駅を拠点に住宅地と大学(東京理科大学葛飾キャンパス)が広がる生活圏である。近隣にはアリオ亀有やイトーヨーカドー金町店といった生活型施設が存在するが、週替わりで全国の人気スイーツを楽しめる常設業態はこれまでなかった。MY SWEETSの導入により、MARK IS葛飾かなまちにおける来店動機や回遊性の強化が期待される。
デベロッパーが自社で開発したMD業態を持ち出し、他社の商業施設にテナントとして展開する事例はまだ多くない。東急モールズデベロップメントが「MY SWEETS」を承継し、東急線沿線を越えて出店を進めている動きは、デベロッパーの役割が「施設運営主体」から「MD提供者」へと広がっていることを示している。他社デベロッパーにとっても、オープン時から話題性を維持できる導入業態としての価値は大きい。
今回の出店は、商業施設業界において「デベが他のデベの施設にテナント出店する」という新しい協業のかたちを示すものであり、今後の展開次第では業界全体に影響を与える可能性がある。以下、株式会社東急モールズデベロップメントのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
新規店舗概要
店舗名:MY SWEETS マークイズ葛飾かなまち店
住所:東京都葛飾区東金町1-10-1
最寄り駅:JR常盤線 金町駅
営業時間:10:00 ~21:00
定休日:施設定休日に準ずる