川崎モアーズ、川崎純情小町☆をPR大使に起用 地域文化と共生する商業施設戦略
JR川崎駅東口前に立地する商業施設「川崎モアーズ」が、川崎市のご当地アイドルグループ「川崎純情小町☆」をPR大使に迎えた。1980年の開業以来、“賑わいのある立体商店街”を掲げる同館は、今年創業45周年を迎え、地域とのつながりを一層強化する施策を進めている。今回の起用は、地元カルチャーとの協業を通じた新たなブランディングの一環といえる。
川崎純情小町☆は、2011年に川崎市の地域活性化プロジェクトとして誕生し、メンバーごとに市内の担当区を持ちながら、動画やブログでの情報発信、企業訪問、チャリティ活動、環境啓発など、多岐にわたる活動を展開してきた。これまでにも行政や公共機関から広報・イメージキャラクターに任命されており、地域に根ざした発信力には定評がある。
川崎駅周辺は、ラゾーナ川崎プラザやアトレ川崎など大型商業施設が集積し、競争が激化するエリアだ。西口側が広域集客型の商業構成を持つのに対し、東口側の川崎モアーズは、飲食・ファッション・生活雑貨・サービスを多層階に集積させた“立体商店街”として、日常利用を重視した構成を維持してきた。その中で、地元アイドルとの連携は、商業施設に文化的価値を付与し、生活圏に根ざした回遊性を高める取り組みとして注目される。
今回のPR大使就任により、川崎モアーズはSNSやイベントを通じて施設の魅力を発信し、ファンコミュニティの来館機会を創出することが期待される。単なる広告塔ではなく、施設と地域住民、そしてファン層を結びつける媒介として機能する点に、この連携の戦略的価値がある。地域に愛着を持つ人材と組むことで、“地域と共に歩む商業施設”というメッセージをより具体的に体現することになる。
商業施設において、地域文化や地元の人材をブランド構築に組み込む動きは、地方都市だけでなく都市近郊でも広がりつつある。競合が密集する中で差別化を図るためには、単なるテナント構成や価格競争ではなく、地域固有の物語や共感を生み出す要素が不可欠だ。川崎モアーズの取り組みは、その実践例として今後の展開が注目される。以下、株式会社横浜岡田屋のプレスリリースから画像と概要を引用。
川崎純情小町☆」について
神奈川県川崎市の地域活性化プロジェクトとして2011年10月に結成された川崎のご当地アイドル。ホワイトウルフ所属。
メンバーはそれぞれ担当区を持ち(初代担当区は市長が選定)、動画やブログでのPR活動に加え、企業訪問や介護ボランティア、チャリティ活動、3R推進活動など、川崎の魅力を全国・世界に伝えるため様々な活動を展開しています。
そしてその活動が「川崎市イメージアップ事業」「宮前区誕生30周年記念協賛事業」に認定されている他、かわさき産業親善大使をはじめ警察署、消防署、税務署など数多くの機関から広報大使やイメージキャラクターに任命されています。
「川崎モアーズ」について
「街の中の商店街を思わせる、多種多様なテナントが魅力」
JR川崎駅東口前に建つ商業ビル。1980年に、MORE’S一号店として開業。「賑わいのある立体商店街 エンジョイビル」のコンセプトのもと、地下2階から8階まで、まるで一つの商店街のように多様なテナントを揃え、幅広い層をターゲットにしています。住宅の多い庶民的な街でありながら開発が進む川崎駅で、個性の強い館を目指します。