109から考えるミライ
株式会社SHIBUYA109エンタテイメントの代表取締役である石川あゆみ氏は通信畑から電鉄そしてリテールとキャリアを進みながら、2021年株式会社SHIBUYA109エンタテイメントの代表取締役に就任された。同氏は109を若者に特化した商業施設であり、知名度やブランド価値のポテンシャルは大きいと考えていると就任時のインタビューで話しをしていた。同時に若者がLGBTQなどのジェンダーギャップに対する関心を高く持っていることから情報発信を行っていきたいとも話をしていた。それから数ヶ月。今回は文化服装学院の学生が立ち上げた7つのSDGsからインスパイヤされたブランドをポップショップとして企画、期間限定で営業する。
SDGsは17の目標から成り立っており、その中にはもちろん前述のジェンダーギャップについても目標として設定されている。それだけではなく、御存知の通り環境に関する目標も設定されており昨今の若者の社会課題に対する高まる関心に対して答える企画になるのではないかと思う。石川氏が話していたように、情報発信の企画としては109らしい取り組みなのではないかと思われる。説教じみたSDGsというよりも若者が若者目線で考えたSDGsを若者に伝えるという企画に好感が持てる。
7つのブランドはそれぞれアップサイクルやジェンダーなどの目標について真摯に向かって作られた商品となっているが、それだけではなく什器も廃棄衣料品を原料とするサスティナブルな繊維リサイクルボード「PANECO®」で製作されたディスプレイ什器を使用。商業施設のSDGsとして考えなければいけないのが店内内装。数年間の定借のために相当量の資源が投入され退店時には廃棄されるものが殆どとなる。その一部である什器をリサイクル素材を使うことは意義があると思う。
石川氏が社長就任以降、『SHIBUYA PRIDE MONTH』の開催以来2つ目となるダイバーシティ、ジェンダーギャップ関連の企画となる本企画。今後の109の方向性を示す意味でも大きな意味付がある企画となるのではないでしょうか?ポップショップが設置されれば一度訪問して実際に手にとって見たいと思いました。以下、株式会社SHIBUYA109エンタテインメントのプレスリリースより企画概要と画像を引用。
■出店概要
《テーマ》 RE・TENT think SDGs
《期間》 2021年11月2日(火)~11月8日(月)
《取扱いブランド数》 7ブランド■SHIBUYA109が取り組むSDGs
当社は若者を応援し、若者サイドに立って、物事を考えます。SDGsに対しても若者の意見を基に、目標達成へと貢献していきます。地球の未来を考えることは、若者の未来を考えること。
いつの時代も、輝く未来が訪れることを願いながら、取り組みを実施していきます。
若者の関心が高い“ジェンダー”と、渋谷という“街”から発信すること、そして、私たちと深い関係のある“ファッション”を通して若者と行動していきます。