魚がし日本一、京都駅直結の京都ポルタに初出店──江戸前寿司を“立ち食い”で提供する駅ナカ新業態
京都駅直結の商業施設「京都ポルタ」に、江戸前寿司を立ち食いスタイルで提供する「魚がし日本一 京都ポルタ 亰店」が2025年6月13日にグランドオープンする。東京・新橋で生まれた同ブランドにとって、京都エリアでは初の出店となる。展開するのは株式会社にっぱんで、関東を中心に30店舗以上を展開し、オフィス街や駅ナカといった都市型ロケーションに強みを持つ業態だ。
本格寿司をカジュアルに味わえる点が「魚がし日本一」の最大の特徴で、シャリは人肌、ネタはその場で仕込んだものを職人が目の前で握るスタイルを貫いてきた。特に出張客や観光客が集まる主要駅との相性が高く、今回の京都ポルタへの出店も、通勤・通学客やインバウンドを含めた観光客への訴求を視野に入れたものとみられる。
今回の京都店では、オープンを記念した期間限定の特別メニュー「江戸前5貫セット」を展開。通常価格1,200円(税込)のところ、オープン後2週間に限り1,000円(税込)で提供される。内容は、本鮪の漬け、白身の昆布〆、小肌、煮はまぐり、上穴子(塩)という、江戸前の定番かつ職人技を要する5品で構成され、数量限定の販売となる。初日から完売が見込まれるため、需要の高さと現地での関心の高さが試される場面ともなりそうだ。
施設の立地である京都ポルタは、JR・地下鉄・近鉄と複数路線が交差する京都駅の地下直結型モールで、周辺にはスターバックス、ユニクロ、無印良品などが集積し、観光・ビジネス・日常利用と多様な需要を取り込む商圏を形成している。特に駅ナカという立地は、魚がし日本一の「握りたてを短時間で楽しむ」スタイルと親和性が高く、テイクアウトも朝8時半から営業するなど、朝の需要にも対応できるオペレーションを採用している。
メニューは、2貫150円からの価格帯で、旬ネタや推しメニュー、ランチセット、さらには手巻き寿司や味噌汁まで揃い、幅広い利用シーンを想定。中でも10貫に味噌汁が付いた〈雅〉1,000円(税込)などのランチメニューは、回転寿司と一線を画した“握りの質”を訴求しつつ、コストパフォーマンス面でも競争力を持たせている。
また、同社では京都店オープンに合わせて寿司職人の採用も開始しており、地域密着型での運営体制強化を図る。Uターン・Iターン希望者の受け入れや紹介の柔軟な対応など、採用姿勢からも京都エリアへの長期的展開を見据えた意図がうかがえる。
立ち食い寿司は、寿司市場の中でも“気軽に本格”を体現する業態として、ここ数年で再評価が進むカテゴリーである。そうした中で「魚がし日本一」は、江戸前技法を踏襲しつつ、駅ナカという利便性を活かしたブランディングで独自の立ち位置を築いてきた。今回の京都初出店は、関西圏での新たな挑戦として、今後の出店戦略の足がかりともなり得る。以下、株式会社にっぽんのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
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◇ 店舗情報
店舗名:江戸前寿司 魚がし日本一 京都ポルタ亰店
所在地:京都府京都市下京区東塩小路町901番地 京都ポルタ2F
営業時間:テイクアウト 8:30~21:00 イートイン11:00~21:00(L.O.20:40)