高級家具のアウトレット店舗誕生
以前、とあるポータルサイトのEC部門でインテリアに関する業務に従事していたときにどんな特集を組むべきかということでアイデアを出したことがあります。その時6畳1間に合う家具特集を組んでみたらどうか?ということで実際に特集を組みました。そこそこの売上が取れたことをなんとなく覚えています。当時インターネットがまだ黎明期でインターネットを日常的に触るのが比較的若年層であり、一人暮らしの人が多いのではないかという想定で組んだ特集でした。では今日本の居住空間はどうなっているのか?というと千葉、埼玉、東京、神奈川、京都、大坂、福岡そして鹿児島のみが平成20年度の時点で1住宅あたりの延べ面積が89.99平米以下ということでした。この傾向は年々拡大化しているので現在はもう少し下がっているのかもしれません。
となると何が起こるのか?狭い家におけるものが限られてきているということです。万能は収納が最初からついている家もあるかもしれませんが、ダイニングテーブルやソファーなど家にある程度必要なもののサイズに制限がかけられていることになります。しかしながら、良い家具というものはどうしてもサイズが大きいものが多い傾向があります。特に輸入家具は大きいさいずのものが多いですよね。IKEAなどでは欧米で主流の3シーターのソファよりも2シーターのソファや比較的小さいダイニングテーブルをVMDで多様しています。欧米企業でもローカライズしたMDで展開せざるを得ないような住宅環境なんです。
そんな事情を顧みず欧米の高級家具を時代の変遷と変わらず展開し憂き目にあったのが大塚家具。結婚して新生活を始めるのであれば最高級の輸入家具を!という旧態然とした販売方法を維持し売上が徐々に下がっていき、現在は株式会社ヤマダホールディングスの傘下に。扱っている商品自体が大きく関東の都市圏の住宅事情にあっていないというのがボトルネックではありましたが、ヤマダホールディングスは全国展開している企業です。意外と秋田、山形、新潟、富山、福井などの日本海側の住宅は130平米を超える延床面積の県。そういった大きな家が立つ地域ではまだまだ大塚家具で取り扱っている輸入家具の需要はあるのではないかと思われます。
そんな大塚家具の商品を取り扱う新業態がヤマダホールディングスの本社お膝元の群馬県で誕生。その名も「ヤマダ高級家具アウトレット前橋店」。取扱商品は国内外の優良ブランドをはじめとする大塚家具での人気商品を中心に、当社オリジナル商品や店頭展示品、モデルチェンジ品等のお買い得商品を多数取り揃えるとのこと。世界最高峰の革張りソファブランド「デセデ」、最高の眠りを追求するマットレスブランド「レガリア」等の海外ブランド、そして曲木家具をつくり続ける日本唯一の専門工房「秋田木工」などだそうです。群馬県は関東近郊でありながら住宅あたりの延べ面積が比較的広い県。このアウトレット勝機があるように思われます。今後のアウトレット業態の展開に注目があつまります。以下、株式会社 ヤマダホールディングスのプレスリリースから店舗概要と画像を引用。
■店舗情報
名称 :ヤマダ高級家具アウトレット前橋店
オープン日:2023年1月27日(金)
営業時間 :10:00 ~ 20:00
住所 :〒371-0846 群馬県前橋市元総社町593-59