高円寺高架下に新名所誕生
日本の商業の礎はもちろん江戸時代いえ安土桃山時代にあるのですが、現代の商業の礎は戦後の闇市に成り立っている部分が大きい。戦後ものがなかった時代に創意工夫で物資を仕入れ販売して財を成した企業も少なくない。それらの多くがバラックなどから店舗をスタートした店舗も多い。他方で飲食店はというと電車の高架下で細く長く営業を続けている店舗も少なくない。1970年代くらいから続いている高架下店舗に今転機が来ている。
1つは後継者不在でお店を締める店舗が増加しているケースと。もう一つが高架下の再開発で店舗の閉店を余儀なくされるケースの2つがある。前者は仕方ない事情だとも言える。そういった事業者向けに最近では後継者マッチングビジネスやM&Aなどの仲介をするビジネスも活況となってきている。しかし、問題は後者。昨今の高架下の再開発で既存の事業者が立ち退いていくケースも増えている。それまで小規模の飲食ビジネスを始めたいという事業者や個人事業主は家賃が比較的安い高架下に活路を見出していたところもある。
騒音や振動などの不利な点を家賃でカバーして安価で出店できるというメリットがあったからだが、昨今おしゃれになった高架下店舗では安価な家賃では出店できなくなっている。駅の乗降車数と全面通行量に見合った家賃を設定された再開発後の高架下にはなかなかチャレンジの場は存在しにくい。他方で鉄道各社は高架下をその地域に必要だと思われるMDをきれいにまとめて編集し再構築している。今回のニュースは高円寺高架下の再開発について。
高円寺マシタと称される商業施設は高円寺の良さを大切にしながら、南北の通り抜けによる街の回遊の促進、オープンテラスの設置などを実施し、「新しい高円寺らしさ」をコンセプトにした商業施設。高円寺らしいコンテンツとしては「ミュージシャン」「芸人」発掘の場を設けた「390 RESTAURANT」、「アートと地域情報の発信基地」というコンセプトの「タリーズコーヒー・コミュシティ」などがあげられる。他方で食事はというとお米にこだわった食事の「米のこじま」、この一杯のために最高の肴をご提供する「この一杯のために」、店舗で焼き上げるパンやケーキとカジュアルフレンチ「パンとビストロ 高円寺FLAT」などのこだわりレストランが揃った商業施設となる。
今回出店する店舗は
日常の中の非日常」をテーマとしたパン屋とビストロ パンとビストロ 高円寺FLAT
アートと地域情報の発信基地になるというコンセプトの タリーズコーヒーコミュシティ
長年この場所で親しまれてきたケンタッキーフライドチキン
この一杯のために最高の肴をご提供するこの一杯のために。
気軽にワインとお料理を楽しめる、ワインの酒場。Di PUNTO(ディプント)
懐かしい喫茶店を思わせる優しい空間で、多彩なメニューを390円均一で提供する390 RESTAURANT
美味しいお米にこだわった食事をご用意する 米のこじま
の7店舗とのこと
高円寺の文化を吸収し発信できるそんな高架下になるとは思われるが、高円寺の高架下でスタートしたいスタートアップにもチャレンジできるスペースがあればよかったのになと思いながらプレスリリースを読んでいました。以下、株式会社ジェイアール東日本都市開発のプレスリリースから画像を引用。