青森県初のマシンピラティス専門スタジオ「pilates K」がシーナシーナ弘前に出店、再開発施設への先行導入として注目
旧・中三弘前店のリニューアル施設「シーナシーナ弘前」に、女性専用のマシンピラティス専門スタジオ「pilates K(ピラティス ケー)」が2025年6月28日に開業した。運営する株式会社LIFE CREATE(本社:札幌市)が展開する同ブランドは、音楽に合わせたグループレッスン形式と、専用マシン「リフォーマー」を用いた効率的なボディメイクを特色としており、青森県内では初の出店となる。
pilates Kは、都市部を中心にマシンピラティススタジオの需要が高まりつつあった2010年代後半以降、特に美容・健康意識の高い女性層をターゲットに、リーズナブルかつスタイリッシュなフィットネス業態として展開を加速してきた。全国主要都市に店舗を構え、2025年時点で92店舗目の出店となった本店舗は、地方中核都市への本格進出を象徴する動きとも捉えられる。
出店地である「シーナシーナ弘前」は、かつての地元百貨店・中三弘前店の跡地を再生した複合商業施設であり、地域活性化と都市型ライフスタイルの融合を目指す新しい施設として注目を集めていた。2024年の開業以降、美容・教育・ワークスペースなど多目的なテナントを誘致する中、8階に導入されたpilates Kは、地域女性の新たな日常利用を促すキーテナントとして位置づけられる。
弘前市は、青森県内でも観光都市として知られる一方で、中心市街地の空洞化が長らく課題とされてきた地域でもある。その中で本施設は、JR弘前駅至近という立地条件と、近隣商業施設(イトーヨーカドー弘前店、さくら野百貨店弘前店など)との回遊性を確保する再開発拠点として、街の新たなコア機能を担いつつある。
pilates Kの導入は、単なるフィットネステナントの枠を超え、女性の健康・美容習慣を施設の定常的な集客装置とする点において、今後のNSC型・複合施設における高付加価値型テナントモデルの一例として注視される。特に従来の静的な印象を持たれがちだったピラティスに、音楽やデザイン性といった演出を加えることで、若年層から中堅層までを引き込む導線が形成されており、フィットネスの新しい日常化への提案ともなっている。
マシンピラティスは、かつては都市部や高価格帯のパーソナル領域で細々と導入されていたが、2010年代後半以降は全国での拡大が進み、現在では地方都市の再開発施設や郊外型SCにも導入が見られるようになった。こうした潮流を背景に、pilates Kのようなブランドは、都市回帰や再開発を進める施設にとって、特定ターゲット層の囲い込みを図る際の有力な選択肢となりつつある。
青森県におけるマシンピラティス市場の形成は始まったばかりだが、その第一歩として「pilates K シーナシーナ弘前店」の出店は、今後の同業態誘致や、地方都市の再開発における機能拡張戦略に対し示唆を与える事例といえるだろう。以下、株式会社LIFE CREATEのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
シーナシーナ弘前店
住所:〒036-8002 青森県弘前市大字駅前3-2-1 CiiNA CiiNA(シーナシーナ)弘前 8階
営業時間: 火・水・金 / 10:00-22:00 木 /17:30-22:00 土・祝 / 10:00-18:30 日/10:00-17:30定休日:月曜日