足が速いゾーンで勝てるMD
どんな商業施設にも足が速いゾーンというものは存在しています。特に脚が速いのは入り口。出入り口は顧客の目的意識が高いために否が応でも足が早くなってしまいます。そこに物販系の店舗を置いたとしてもなかなか結果が出せないことになることは誰でもわかります。ではどういう店舗だったら勝負できるのか?ここ30年くらいの定番であり、最近また注目されてきているのがコーヒー。
コーヒーの世界はライトなカフェのようなものもあれば、とてもディープな世界があります。それは焙煎。ここ10年くらい自家製焙煎を家庭で楽しむという人も生まれ始めている状況です。ご家庭で自らコーヒー豆を焙煎して楽しむスタイルが幅広い年代に楽しまれるようになってきています。そんな背景にサードウェーブコーヒーというものがあります。ファーストウェーブの大量消費、セカンドウェーブのシアトル系カフェ、そしてコーヒーをワインのように楽しもうという産地から品質管理そして焙煎までを突き詰めようというものです。
そのサードウェーブ系のコーヒースタンドが最近では足の早いエキナカや改札出てすぐの所に出店するのがトレンドになりつつあります。こだわりの1杯で早い足を止め、コーヒーを楽しんでもらうという流れ。新橋駅にはサザコーヒーがOPENしましたし、今日ご紹介するのはネスレ日本株式会社ネスカフェの新業態を手掛けるシーエヌシー株式会社の新業態がエキナカにOPENするというニュースです。「WORLD BREWERS CUP 2016」チャンピオンの粕谷哲氏考案のレシピでつくられるドリップコーヒーが楽しめるコーヒースタンド、coffeeと○○。この思わせぶりなネーミングはコーヒーに合う○○も提供するお店になるとのこと。コーヒーに合うスイーツ、焼き菓子、和菓子、オーガニック商品、雑貨などコーヒーにマッチするものを販売するという店舗になるとのこと。
商業施設のどの区画よりも足が速いけど、どの区画よりも全面交通量が多いのがエキナカ。そのエキナカで成功ができる業態は商業施設の足が速い場所でも成功する可能性を秘めている業態。シーエヌシー株式会社が手掛けるこの新業態どこまで東京メトロのエキナカユーザーから支持されていくか?楽しみです。以下、株式会社メトロプロパティーズのプレスリリースより画像と店舗概要を引用。
《店舗詳細》
・店舗名…「coffeeと○○」メトロ・エム後楽園店
・場所…メトロ・エム後楽園2F
・業種…セレクトショップ&カフェ
・営業時間…10:00~21:00(L.O.20:30)
・定休日…施設に準ずる
・席数…11席