緑と水が融合した商業施設の革新:エスパルドリームプラザ新館『PARK-side』が示す新たな可能性
昨今商業施設界隈では緑親和性が注目されています。新規オープンする多くの商業施設では植物園と見間違うほどの観葉植物を保持している施設もあるくらいです。その昔から商業施設や都市開発では緑親和性と親水性が大切だとされていました。商業施設における緑親和性と親水性の採用、そして共用部の公園化は、ビジター体験の向上、持続可能性の追求、そして地域コミュニティへの貢献という観点から非常に価値のある取り組みとなります。
ビジター体験の向上
商業施設は、単に商品やサービスを販売する場所であるだけでなく、訪問者が楽しめる体験を提供する空間ともなっています。新緑性と親水性を導入することで、その空間がより自然に対する親和性を持ち、訪問者にリラクゼーションや自然とのつながりといった体験を提供することが可能となります。特に、共用部を公園化することにより、その商業施設はただのショッピングスポットからレジャー、休憩、集いの場所へと変貌します。
持続可能性の追求
親水性や新緑性を持つ商業施設は、都市の環境問題に対する解決策の一つとなります。親水的なデザインは雨水管理に役立つことがあり、新緑性は都市熱島効果の緩和や空気質の改善に寄与します。共用部の公園化は、生物多様性の保全といったエコシステムの健全性を促進することも可能です。
地域コミュニティへの貢献
共用部の公園化は地域コミュニティに対する貢献となる可能性があります。公開空間としての公園は、地域住民や訪問者が集まり、交流する場所となります。これにより商業施設はコミュニティの一部となり、地域の社会的・文化的価値を高めることができます。
以上の要素を統合して、商業施設の設計と運営に新緑性と親水性、そして共用部の公園化を取り入れることは、現代の商業環境においてますます重要になっています。これらは、施設の魅力を向上させ、訪問者を増やし、持続可能な環境を支える一方で、より広範で多様な訪問者に対して有意義な体験を提供します。これにより、訪問者のエンゲージメントを向上させ、長期的な商業的成功につながる可能性があります。
緑親和性を持つ施設は数多くありますが、緑親和性と親水性併せ持つ施設は非常に稀。そんな両方の良さをあわせ持つのがエスパルドリームプラザ。そのエスパルドリームプラザがエスパルスドリームプラザ本館(SEA-side)に隣接する新館「PARK-side」を、2023年11月に開業予定であると発表しました。
新館「PARK-side」の開業は、地元の暮らしと時間をより良質にすることを目指した環境作りと専門店の集積により、清水に集う価値と喜びを提供し、地域共生を具体的に推進する目指すものとなるとのこと。
この新施設は、静岡県が推進する津波防護施設計画の一環として、ウォーターフロント整備が進む清水港日の出地区に位置し、「安全・安心と憩いに配慮した緑地整備」と一体化した構造を特徴としている。駿河湾越しの美しい富士山を望むことができる眺望を備えていることから、清水港の景観を損なうことなく防災と観光の両面を担う環境を提供することができる。新館には、ファッション・雑貨店5店舗、飲食店4店舗の合計9店舗が出店予定となっている。
新館の海側には、静岡県が建築を進めている津波防潮堤が整備され、防潮堤の海側には盛土による緑地が整備されます。普段は人々が集い・憩い・賑わいの拠点となる空間を形成するとともに、有事の際には新館を津波避難ビルとして利用できるように計画されています。
民間からも株式会社ファーストリテイリングとドリームプラザが参画し、静岡県との意見交換を通じて緑地の整備計画について洗い出しを行いました。また、清水港・みなと色彩計画推進協議会と協力し、地域と一緒に海の風と自然を感じられる新たな街づくりの魅力を創造できる施設になるよう協議を重ねています。
株式会社ドリームプラザは、静岡市清水区の発展と地域共生を目指し、エスパルスドリームプラザ新館「PARK-side」の開業により、新たな地域への貢献を見据えて活動を進めていくとのこと。
以下、出店予定店舗詳細。
今回は、新しく出店予定の9つのブランドとその特色について紹介します。
ファッション・服飾雑貨店
ユニクロ(2F):株式会社ユニクロが運営する、カジュアルファッション店。地域と共生するというビジョンを持つユニクロは、エスパルドリームプラザにて地域の色を反映した店舗運営を予定しています。
ジーユー(3F):旬のファッションをリーズナブルな価格で提供するカジュアルファッション店。ジーユーのサステナビリティ活動も展開予定です。
J!NS(2F):クリアな視界とスタイリッシュなデザインを合わせたメガネを提供するブランド。地元清水区初出店となるジンズは、楽しさを追求した店舗運営を目指します。
ABC-MART(3F):様々なライフスタイルに対応する豊富なシューズを取り揃える総合シューズショップ。
LOGOSSHOP(2F):アウトドア・スポーツ・ファッションを提供するアウティングスペースが運営。清水市内初出店のLOGOSSHOPは、アウトドアをより身近に感じられる商品ラインナップを予定しています。
飲食店
スターバックス(2F):シアトル生まれのスペシャルティコーヒーストア。清水区初出店のスターバックスは、地域の憩いの場所としての役割を果たす予定です。
石窯パン工房PATON(1F):地元静岡県の会社が運営するベーカリー。新店舗では、新鮮な焼きたてパンでお客様の朝を彩ることを目指しています。
LAPALETTE(2F):無着色・無香料・地元静岡の食材にこだわったジェラートを提供。CSAtravelが運営するLAPALETTEは、地元静岡の自然の恵みを活かした商品提供を予定しています。
family cafe restaurant freely(3F):株式会社ドリームプラザ直営のファミリーレストラン。お子様から大人まで楽しめる環境とメニューを提供予定で、公園で楽しめるテイクアウトメニューも豊富に揃えます。
自社自ら飲食店舗を運営する意気込みを感じる店舗MD。秋の開業に期待が募ります。以下、株式会社ドリームプラザのプレスリリースから画像と施設概要を引用。
開業:2023年11月(予定)
所在地:静岡県静岡市清水区入船町13番15号
敷地面積:4,924.54m
構造規模:鉄骨造地上3階建(1階/駐車場、1~3階/店舗、RF/バックヤード機能)
建築面積:3,103.56mi
延床面積:8,248.10m
店舗面積:約3,889m
店舗数:9店舗
駐車場台数:約100台(エスパルスドリームプラザ既存駐車場・契約駐車場合計1,667台)
交通アクセス:JR清水駅または静岡鉄道新清水駅下車。
静鉄バス三保山の手線「波止場フェルケール博物館前」下車徒歩1分。
JR清水駅〜エスパルスドリームプラザ間無料シャトルバスあり。
設計会社:鈴与建設株式会社
施工会社:鈴与建設株式会社
環境基本設計・環境デザイン監修:株式会社スペース
クリーンエネルギー:鈴与商事株式会社
運営・管理:株式会社ドリームプラザ