百貨店レストランフロアの未来を見据える:大丸京都店のリニューアルと新規出店ラインアップ
レストランが設置された百貨店は、1852年にパリで開業したボン・マルシェ百貨店から始まりました。この百貨店は革新的なサービスを導入し、高品質で低価格の商品を提供したと同時に、顧客が楽しむことのできる食堂、美容院、図書館なども併設しました。
1865年と1869年にはプランタンとギャラリー・ラファイエットがパリで開業し、食堂を設置した。これらの百貨店は社交界の人々から注目を集めました。イギリスでは、1834年に設立されたハロッズが豊富な品揃えと高級感で評判を博しました。また、美味しい紅茶やケーキを提供する食堂やティールームも設置しました。
日本での最初の百貨店食堂は、1907年に三越呉服店の日本橋本店で開設されました。以後、白木屋や松屋などの百貨店も食堂を設置し、西洋料理、和洋折衷料理、日本料理、地方料理などを提供しました。さらに、百貨店食堂は食券制やセルフサービスなど、効率的で便利なシステムも導入しました。
百貨店の高度成長期では、百貨店レストランフロアも大きな変化を遂げました。伝統的な食堂を維持しつつ、フランス料理やイタリア料理などの本格的な外国料理や、寿司やうなぎなどの日本料理を提供する専門店を増やしました。
バブル期には、百貨店はラグジュアリーブランドや高級食品の販売に力を入れ、高級レストランやラウンジを設置しました。また、文化施設の増加とともに娯楽施設は縮小されました。
ポストバブル期には、売上高が低下し、経営環境が厳しくなりました。百貨店レストランフロアも大きく変革し、より手頃でカジュアルなメニューを提供する食堂やカフェを増やしました。また、美術館やギャラリーなどの文化施設も縮小されました。
そして、新たな動きとして、2023年9月29日に大丸京都店8階フロア全面改装のため、一時閉店していたレストランフロアが再オープンします。この大改装は1974年11月15日の「レストランフロアオープン」以来、49年ぶりのものです。再オープンに当たり、以下の新店舗が出店する予定です。
<西日本初出店>地焼き鰻の名店
うなぎ料理 炭焼 うな富士
<商業施設初出店>京都で人気の五十家グループの新業態
デリカテッセン・BBQ VEGGIE ISO TERRACE
<商業施設初出店>迫力のあるガラス張りの打ち場で職人が魅せる手打ちそば
手打ちそば・スイーツカフェ・居酒屋 そば料理 よしむら 大丸京都別邸
<西日本商業施設初出店>日本を代表するラーメン職人 平岡寛視プロデュース
ラーメン Nippon Ramen 凛 離れ produced by LabQ
<京都地区商業施設初出店>上質なステーキと伝統的な手法から生まれる自慢のロースハム
ステーキ 三田屋本店ーやすらぎの郷ー
<京都地区初出店>約90年にわたりこだわり続けた独自の濃厚な珈琲
カフェレストラン 丸福珈琲店 ザ・パーラー
テラス空間でゆったりカフェタイム
カフェ・イタリアンバール Rooftop terrace CIELO by il cipresso
<商業施設初出店>ミラノの名物料理・仔牛の骨付きすね肉を煮込んだ「オッソブッコ」
イタリアン・リゾット LA RISOTTERIA <11月頃オープン予定>
これらの出店は、新たな挑戦とともに、百貨店らしい高品質なサービスを提供することを目指しているように思われます。古き良き品質で、あたらしいチャレンジンな店舗を構えての出発楽しみです。以下、株式会社 大丸松坂屋百貨店のプレスリリースからイメージパースを引用。