東京ラーメンストリートが“ご当地エリア”を新設、「みそきん」など2店舗が初出店しゾーン拡張へ──施設の回遊力と集客強化を図る

東京駅直結の地下商業施設「東京駅一番街」内に位置する「東京ラーメンストリート」が、2025年8月7日より新たなゾーニング展開として“ご当地エリア”を導入し、ゾーンの再編と拡張を図る。これにより従来の東京ラーメンを中心とした構成から一歩進み、全国の個性あるご当地ラーメンを集積する新戦略へとシフトする姿勢が明確になった。

今回新設されるご当地エリアには、青森の「津軽煮干 ひらこ屋」、そして新潟出身の動画クリエイターHIKAKIN氏が監修する味噌ラーメン店「みそきん」の2店舗が登場し、施設全体では全10店舗体制となる。いずれも東京初登場となるブランドであり、商業施設としての独自性と話題性を兼ね備えた構成といえる。

中でも注目されるのが、「みそきん」のリアル店舗展開である。2023年にカップ麺として登場した同名ブランドは、即完売や高額転売が相次ぐなど社会現象を巻き起こした経緯を持ち、今回の出店に際しては完全予約制を導入。SNSなどを通じて若年層を中心にすでに予約枠が埋まりつつあり、開業前から集客面で強い磁力を発揮している。

東京ラーメンストリートは、2011年の開業以来「六厘舎」や「ひるがお」など東京発の人気ブランドを軸に構成されてきたが、今回のゾーン拡張は“地方発×個性派”のラインアップ強化という明確な意図を含んでいる。施設としての回遊導線上、東西・南北通路を結ぶ導線に新たな滞留スポットを設ける形となり、観光・出張・乗換といった多様な動線ニーズに対応しうる機能補完としても位置づけられる。

また、人気動画クリエイターが監修するブランドを駅ナカ商業ゾーンに誘致する事例は珍しく、メディア連動性やSNS拡散力といった“非物販型集客装置”としての価値にも注目が集まる。特に若年層からファミリー層まで幅広い支持を持つHIKAKIN氏のコンテンツ力は、食を軸としながらもエンターテインメント要素を内包する商業施設戦略と合致する。

“東京駅で全国の味を楽しむ”というコンセプトのもと、「東京ラーメンストリート」は今回の拡張を通じて、さらに幅広い顧客層への訴求と施設の魅力強化を図る構えだ。施設全体としての再構成、及び駅ナカ商業施設のポテンシャルを高める象徴的な事例となりそうだ。以下、東京ステーション開発株式会社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。

名称：東京ラーメンストリート

場所：東京駅八重洲南口地下１階（東京駅一番街 地下１階）

店舗：「東京煮干し らーめん玉」「そらのいろ NIPPON」「塩らーめん専門 ひるがお」「とんこつらーめん 俺式 純」「六厘舎」「東京駅 斑鳩」「味噌麺処　花道庵」「家系ラーメン　革新家TOKYO」「津軽煮干　ひらこ屋」「みそきん」

■店　　　名：みそきん

■座　　　席：26席

■営業時間：11：00〜22：30（L.O. 22：00）※都合により営業時間が変更となる可能性がございます。

■営業期間：2026年2月23日までを予定