有隣堂の新機軸:伝統と革新が融合するブックカフェ『STORY CAFE』の展開
ブックカフェの概念は日本の書店業界において新しいものではありません。例えば、丸善は1966年に日本橋店で「喫茶 理文路」を開設し、書店内にカフェを設ける伝統を確立しました。これは、単に顧客に休憩の場を提供するだけでなく、文化交流の場としての役割も果たしていました。古くからブックカフェを展開していたのは丸善だけではありません。有隣堂もまた、長い歴史を持つ企業として、書店と飲食の融合において独自の歩みを進めています。
有隣堂は、1909年に横浜・伊勢佐木町で創業し、1924年には「有隣食堂」というレストランを開業しました。このように飲食事業への取り組みは、有隣堂のDNAに深く根ざしています。1994年まで伊勢佐木町本店でレストランを運営していた歴史を持ち、現代においてもその精神は受け継がれています。
この伝統を活かし、有隣堂は「STORY CAFE」という新しいブックカフェを展開しています。2023年12月22日にキュービックプラザ新横浜8階に新店舗をオープンし、続いて2024年1月26日には直営併設カフェとして「STORY CAFE」を開店しました。このカフェは、「集い・学び・仕事・書籍 ✖ こだわりのコーヒー」というコンセプトの下、顧客が自身のストーリーを楽しむことができる場所として設計されています。書籍や飲食を通じて、お客様が集い交流できる空間作りが目標です。
サービス面では、ビジネスシーンに適したブーススタイルの席、電源や無料wifiの利用可能な設備、ワークショップやセミナーに対応できる客席などを提供しています。また、テイクアウトニーズに応えるためのメニューや、静かな環境を提供するための配慮も行われています。メニューは、パストラミビーフとチェダーチーズのホットサンドや、季節のジャムとバタークリームがサンドされたビクトリアケーキ、プラントベースのアイスクリームなど、多様な選択肢を提供しています。また、オリジナルブレンドコーヒーやこだわりのシロップを使った炭酸ドリンク、アルコールドリンクも提供しています。
有隣堂のこの新しい店舗は、書店と飲食の融合を通じて、顧客に新たな読書体験を提供することを目指しています。この取り組みは、商業施設としてのブックカフェの新たな可能性を示しており、現代の消費者ニーズに応える形で、文化とビジネスの融合を実現しています。これは、有隣堂の長い歴史と飲食事業への取り組みが生み出した成果であり、今後の展開が期待されます。以下、株式会社有隣堂
のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
【店舗概要】 有隣堂キュービックプラザ新横浜店
開店日 :2023年12月22日(金)
住 所 :横浜市港北区新横浜 2 丁目 100 番地 45 キュービックプラザ新横浜 8 階
最寄り駅 :新横浜駅
売場面積:329.48 坪(1,089.21 平方メートル)
営業時間:10:00~21:00
取扱品目:書籍・文具・雑貨・食品
店舗ホームページURL: https://www.yurindo.co.jp/store/shinyokohama/
X URL: https://twitter.com/yurindo_shinyk
Instagram URL: https://www.instagram.com/yurindo_shinyk/