トイザらス日本最大級アウトレット店舗誕生
在庫の整理や管理は、ビジネスにおける重要な部分です。これは資金の最適な利用、在庫の過剰または不足によるビジネスへの潜在的な影響を避けるためです。以下に、小売事業者が在庫を整理するための3つの手法を示します。
在庫管理システムの導入: 在庫管理システムは、在庫レベルの追跡と監視を自動化します。このシステムは、商品の需要の予測、過剰在庫の削減、資金を他のビジネス領域に投資するための在庫コストの最適化に役立ちます。
ABC分析: これは在庫管理手法の一つで、在庫項目をその価値と重要性に基づいて分類します。A項目は最も価値が高く、C項目は最も低いです。このように分類することで、より価値の高い商品に資源と注意を集中することができます。
Just In Time (JIT) 在庫管理: JIT在庫管理は、在庫を最小限に抑えるための手法で、商品は必要になった時点でのみ補充されます。これにより、在庫過剰によるコストを大幅に削減することが可能です。
しかし、どんなに管理しても生まれるのが売れ残り在庫。売れ残り在庫が発生する理由としては
需要の予測誤り: 需要を過大に見積もった場合、売れ残りの在庫が発生する可能性があります。これは新製品、季節性商品、または市場動向が急速に変わる商品で特に一般的です。
過剰生産または過剰調達: 製造元またはサプライヤーからの大量購入割引に誘われて、必要以上の在庫を購入することがあります。また、製品の生産スケジュールやリードタイムを考慮せずに生産すると、予想外の過剰在庫が生じることがあります。
マーケティングと販売の失敗: 製品の価格設定、プロモーション、商品配置、ターゲット市場の認識など、マーケティングと販売の戦略がうまく機能しなかった場合、売れ残りが生じる可能性があります。
等が挙げられます。売れ残った在庫をどう扱うか?ですが、
バンドル販売: 売れ残り商品と人気商品を一緒にパッケージ化して販売するという手法です。これにより、顧客は売れ残り商品を価値あるものとして認識し、購入する可能性が高まります。
在庫の寄付またはリサイクル: これは売れ残り商品を社会的な目的のために使用する方法で、特に商品が廃棄される前に売れる可能性が低い場合に有効です。これにより、企業はコミュニティに対する貢献を通じてブランドの評価を向上させることができます
ディスカウント販売: これは最も一般的な手法で、価格を下げることで商品の売れ行きを促します。しかし、これはあくまで一時的な解決策であり、商品の価値を下げる可能性があるため、慎重に行う必要があります。
という手法が考えられますが、ディスカウント販売の方法の一つとしてアウトレット店舗で販売するという手法があります。アウトレット店舗は在庫管理の観点から見ると、過剰在庫や旧モデル、季節外れの商品などを処分するための効果的な手段です。
通常、アウトレット店舗では、これらの商品が割引価格で提供されます。これにより、企業は売れ残り在庫を最大限に活用し、同時に購入者に高品質の商品をより低価格で提供する機会を提供できます。さらに、アウトレット店舗を運営することで、企業は在庫を整理し、新しい商品のためのスペースを確保するとともに、売上とキャッシュフローを増やすことができます。
しかし、アウトレット店舗の運営には慎重さも求められます。例えば、割引価格の商品が多すぎると、顧客は定価の商品を購入する意欲を失う可能性があります。また、適切な商品の選択と価格設定が求められます。高価な商品を大幅に割り引くと、利益率が下がる可能性があります。
そんなアウトレット店舗ですが、玩具とベビー用品の国内最大級の総合専門店を運営する日本トイザらス株式会社が初のアウトレット店舗をオープン。これまでトイザらス店舗としておもちゃと一部ベビー用品を販売してきた『トイザらス 野田店』をアウトレット店舗に業態転換し、新たに営業を開始。主に最終入荷から一定期間が経過した商品を取り扱うほか、パッケージ破損などの「訳あり商品」も取り揃え、店頭表示価格から全品20%OFFで販売。国内外メーカーのキャラクター玩具からトイザらス限定ブランドのおもちゃ、自転車やキックスクーターなどの人気アイテムの他、ベビーカーやベビー衣料などのベビー用品まで、幅広いカテゴリーの商品を取り揃え、アウトレットならではのお買い得価格で提供。
そもそも野田店ですが、666坪と巨大店舗でしたから、今回の業態変更で日本最大級の玩具アウトレット店舗が誕生することになります。他店舗化することはないとは思いますが抜群の集客力を持つ店舗になることは間違いないかと思います。今後の展開に注目です。以下、日本トイザらス株式会社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
■店舗概要
舗名称 : トイザらス アウトレット野田店
リニューアルオープン日 : 2023年6月9日(金)
所在地 : 千葉県野田市中根新田字鹿島原57-1 パル・ノア2F
売場面積 : 約2,200㎡
営業時間 : 10:00~20:00