日本の商業施設に環境配慮の波
現在SDGsやESGというキーワードが上場企業中心で話題になっています。CSR関連のキーワードなのですが、基本的には環境・人権・社会・経済などの各項目を包括的に踏まえ、国連で推奨されているのがSDGs。環境・社会・経済の項目を踏まえた活動をESGといいます。両方の考え方・アプローチ方法で重視されているのが環境。環境に配慮した活動を店舗や商業施設では取り組みにくい項目でした。しかしながら、什器などはほとんどが使い捨ての作り付けの什器で店舗で環境配慮ができればその影響力は環境に与える効果は絶大だと思われます。
今回はそれら家具・什器を三越の関連会社、株式会社三越伊勢丹プロパティ・デザインがFSC認証(森林管理された森で調達し、加工過程でも配慮された木材)を受けた原材料で什器・家具を使うというプレスリリースが入りましたので取り上げます。三越伊勢丹グループが本気になってこのような環境配慮の取り組みを売り場に取り入れることができるようになれば、日本の商業施設も日本の環境も変わるのではないかと思います。今後の株式会社三越伊勢丹プロパティ・デザインの活躍で日本の環境は一歩前に進むと思います。以下、株式会社三越伊勢丹ホールディグスのプレスリリースより抜粋。
日本橋三越本店の再開発(リモデル)グランドオープンにおけるフェアウッドの取組み
隈研吾氏がデザインした新作椅子やインフォメーションカウンターなどFSC®認証材を使用した家具・什器の制作、販売を推進
株式会社三越伊勢丹ホールディグス(本社:東京都新宿区、代表取締役社長執行役員:杉江 俊彦)の子会社である株式会社三越伊勢丹プロパティ・デザイン(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:常松 恭一、以下「IMPD」)の建装・デザイン事業は、10月24日(水)の日本橋三越本店の再開発(リモデル)グランドオープンに合わせ、建装・デザインにおいて店舗環境に対してもサステナブルな取組みや意識が高まる中、世界で最も信頼度の高い森林認証制度として国際的に知られるFSC® (Forest Stewardship Council® :森林管理協議会)の認証材、フェアウッドを使用した家具・什器・内装品の制作、販売を強化し、推進してまいります。
【建築家 隈研吾氏がデザインした「樹冠」をデザインソースとした新作椅子「topo (トポ)」】
日本橋三越本店リモデルの本館1階の環境デザインを手掛けた建築家 隈研吾氏は、デザインテーマを「白く輝く森」とし、アールデコ調である既存の内装に多く使われていた植物のモチーフを現代的なデザインで復活させ、森と結びつけることで今にふさわしい空間を目指しました。天女像が鎮座する中央ホールへと続く通路に連なるのは、光輝く白い「樹冠」。
この「樹冠」のデザインを、IMPDの六郷工場の技術によって家具へと展開した、新作椅子「topo(トポ)」を開発しました。100年を越える工場歴史の中、常に時代を彩るハイエンドな家具等を製作してきた技術力と経験をもとに、隈氏のクリエイティブな木材への想いを具現化した個性的な椅子が完成しました。素材はFSC®認証を受けた木材を使用し、よりサステナブルな逸品です。【日本橋三越本店のインフォメーションカウンターやレセプションにもFSC®認証材を使用】
IMPDが制作した本館1階・新館1階の各インフォメーションカウンターや本館1階のレセプションにもFSC®認証材を使用しており、隈氏のデザインした複雑な形状や、異素材との組み合わせによる木質デザインだけでない様々な表層デザインに対応した仕上げなど、クリエイティブの細部までの再現にこだわり仕上げております。●IMPDは、SDGsやESG投資などを意識するクライアント企業の環境配慮への取組みが高まる中、FSC®認証製品への需要は今後増えることが予想され、さらなる同認証製品の拡充を目指し、調達及び生産体制の強化へ向けて、製材所・木材卸・家具工場などのサプライチェーンへの参画を促し、安定した認証製品の供給ネットワーク体制を整えていきます。
■IMPD 建装・デザイン事業の特徴
ホテル、オフィス、公共施設、各種商業施設等多岐にわたり、上質な空間を創造します。企画・デザイン・作図・施工及び施工管理、家具・備品調達に至るまで空間創造の全ての場面でトータルにプロデュースできることが当社の建築・デザイン事業の強みです。また、都内に100年の歴史を越える直営工場<六郷工場>を保有しており、実際に使用する木材に触れながら、それぞれの専門の職人と一緒に検討し、常に高品質な家具を提供する体制を整えています。