専門化による多角化戦略:ブックオフの新業態『あそビバ』と玩具市場の動向
総合型店舗の多角化戦略として、特定の人気商材だけを切り出した新業態の開発が注目されています。この戦略は、フルラインの店舗が抱える動かない在庫リスクの軽減や、人気のないカテゴリ商品の扱いを避けることで、ニーズに応える専門店を作ることを可能にします。
この人気カテゴリ、不人気カテゴリは玩具の業界にも顕著に現れています。一般社団法人日本玩具協会が発表した2022年度の玩具市場規模にも反映されています。同年度の市場規模は9,525億円に達し、前年比106.7%の増加を示しました。特にカードゲーム・トレーディングカード、ハイテク系トレンドトイ、ぬいぐるみ、ホビー、乗り物玩具などが伸びを見せ、中でもカードゲーム・トレーディングカードは前年比132.2%の成長を遂げています。
この背景を受けて、ブックオフグループホールディングスは新しい専門店「あそビバ」を開業しました。2023年11月22日に「あそビバ イオンモール草津店」、11月24日に「あそビバ イオンモール鈴鹿店」がグランドオープンしました。「あそビバ」は、トレカやゲームソフトなどの遊び心あふれるアイテムを豊富に取り揃えた専門店で、これまでのブックオフの業態とは異なる新たな試みとなります。
「あそビバ」では、トレカのオリパやストレージ、最新作からレトロゲームまでのゲームソフト、アニメ関連グッズやフィギュア、プラモデル・模型、鉄道模型、ミニカー、おもちゃなどを幅広く取り扱っています。一部新品商品の取り扱いもあり、トレカやゲームソフトなどの買取も行っているため、顧客はアイテムを売ったり買ったりすることができます。
この動きは、総合型店舗の多角化戦略の一環として重要な意味を持ちます。特に玩具市場の成長を背景に、専門化することでより効率的かつ効果的な経営が可能となり、新たな顧客層の開拓にも寄与しています。ブックオフの「あそビバ」のような新業態の開発は、商業施設の将来的な方向性を示しており、業界全体に新たなインスピレーションを与えるものと考えられます。以下、ブックオフグループホールディングス株式会社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
■あそビバ イオンモール草津店 店舗概要
取扱商品:ゲームソフト・本体、トレカ、フィギュア、アニメ関連グッズなど
売場面積:約39坪
所在地 :滋賀県草津市新浜町300イオンモール草津3F
営業時間:10:00~21:00
店舗Xアカウント:https://twitter.com/aso_kusatsuTCG■あそビバ イオンモール鈴鹿店 店舗概要
取扱商品:ゲームソフト・本体、トレカ、フィギュア、フィギュア、プラモデル・模型、鉄道模型、ミニカー、おもちゃ、アニメ関連グッズ、携帯電話・スマホ・スマートウォッチなど
※トレカ対戦スペース8席完備
売場面積:約50坪
所在地 :三重県鈴鹿市庄野羽山4丁目1-2イオンモール鈴鹿1F
営業時間:10:00~21:00(買取受付は20:30まで)
店舗Xアカウント:https://twitter.com/AsovivaS29528