地域共生を体現する商業施設:エスパルスドリームプラザ新館「PARK-side」の開業
静岡県清水区における新たな商業施設の構築は、地域社会との緊密な連携を目指す企業活動の鮮明な例です。鈴与グループ傘下の株式会社ドリームプラザが展開するエスパルスドリームプラザ新館「PARK-side(パークサイド)」の11月10日の開業は、地域との共生というビジョンを具体化したものと言えるでしょう。
新館は、エンターテインメントを重視した本館「SEA-side」に対して、地元住民をメインターゲットに位置づけ、ユニクロやジーユー、スターバックス、JINSなどの著名な専門店が集結。地元住民の日常生活に溶け込むことを目指し、質の高い時間を提供することに重点を置いています。特に新館の3階に設けられる「umitomo park」は、地域の木材を使用した家具や水質浄化実験を観察できる空間を提供し、地域との結びつきを強化します。
これらの取り組みには、地元企業の積極的な活用が注目されます。たとえば、ユニクロでは地元企業とのコラボレーションを進め、地域文化を尊重した商品開発やイベントを実施。また、スターバックスでは、清水区に初出店し、コーヒー豆のリサイクルを計画しています。JINSでは、清水区の魅力をイラストで表現し、地域と共生する店舗作りを推進しています。
このように、出店テナントはそれぞれに地域資源を活用し、地域の人々とのコミュニケーションを大切にしながら、静岡市民に愛される地域共生を具体的に実施しています。これは、商業施設関連事業者にとって、地元企業をどのように施設開発に組み込むか、また、それを通じてどのように消費者との結びつきを深めるかという点で、非常に参考になるモデルケースです。
また、新館「PARK-side」の開業は、清水地区での初出店を実現したテナントにとっても、地域社会との新たな関係性を築く機会を提供しています。例えば、ABC-MARTやLOGOS SHOPなども、地域の自然を体験するギアの提供を通じて、新たな顧客層との接点を見出しています。
さらに、新館のアンカーテナントとしての役割を担う店舗は、地域社会との関わりの中で、自社のブランド価値をさらに高める機会を得ています。この点においても、商業施設の開発や運営に関わる事業者にとって重要なインサイトを提供します。
新館「PARK-side」の開業は、地域に根差した商業施設の構築を目指す事業者にとって、長期的なビジョンの実現に向けた具体的なステップとなるでしょう。それは、地域社会との関係を深め、持続可能な商業施設運営の新たなモデルを提案することに他なりません。商業施設関連事業者にとって、こうした地域と連携した取り組みは、今後の施設開発において参考になる重要な事例であると言えます。以下、鈴与グループのプレスリリースから施設概要と画像を引用。
エスパルスドリームプラザ PARK-side 概要
開業 : 2023年11月10日(金)
所在地 : 静岡県静岡市清水区入船町13番15号
敷地面積: 4,924.54㎡
構造規模: 鉄骨造地上3階建(1階/駐車場、1~3階/店舗 、RF/バックヤード機能)
建築面積: 3,103.56㎡
延床面積: 8,248.10㎡
店舗面積: 約3,889㎡
店舗数 : 9店舗
駐車場台数: 88台(エスパルスドリームプラザ既存駐車場・契約駐車場 合計1,655台)
交通アクセス: JR清水駅または静岡鉄道新清水駅下車。
静鉄バス三保山の手線「波止場フェルケール博物館前」下車徒歩1分。
JR清水駅~エスパルスドリームプラザ間 無料シャトルバスあり。
設計会社: 鈴与建設株式会社
施工会社: 鈴与建設株式会社
環境基本設計・環境デザイン監修: 株式会社スペース
クリーンエネルギー: 鈴与商事株式会社
~クリーンエネルギーへの取組み~
エスパルスドリームプラザ PARK-sideの屋上一部に「太陽光発電」を導入し、施設内消費電力の
一部 をまかない、環境負荷低減の施策を実施予定(2024年以降)。運営・管理: 株式会社ドリームプラザ
清水港開港100周年の節目にあたる1999年10月に、複合型商業施設「エスパル
スドリームプラザ」を開業。清水港発祥の地である日の出地区の賑わい創出の
ため、官民連携のウォーターフロント開発計画のひとつとして誕生した。
物流を中心に事業展開をする鈴与株式会社の関連企業。