商業施設業界に新たな風を吹き込む「ATTISESSION」、ルミネ新宿に実店舗オープン
株式会社ユナイテッドアローズが展開する新ブランド「ATTISESSION(アティセッション)」が、2024年9月12日にルミネ新宿 ルミネ2に1号店をオープンする。ミレニアル世代・Z世代(MZ世代)をターゲットに、2024年春夏シーズンにデビューした同ブランドは、この秋冬シーズンから本格的なローンチを迎える。
「ATTISESSION」は、「可憐さ」と「自立心」を併せ持つ現代女性のためのワードローブをコンセプトに掲げている。ブランド名は「Attitude(態度)」と「Obsession(執着)」を組み合わせた造語で、強い姿勢と熱狂的な執着心を象徴している。
新店舗となる「ATTISESSION 新宿店」は、ブランドコンセプトを体現した空間デザインが特徴だ。木材を使用した什器やクリーンな色使いが温かみを演出する一方で、パイプを使用したポールや変形型のミラーなど、独自のデザイン要素を取り入れることで、「可憐さ」と「自立心」の調和を表現している。
注目すべきは、ディレクターに起用された四谷奈々可氏だ。1998年生まれの25歳で、MZ世代の等身大の感性を持つ彼女が、ブランドの方向性を決定づける重要な役割を担っている。この起用は、ターゲット層との共感を生み出す戦略的な一手と言えるだろう。
オープンに合わせて、「ATTISESSION 新宿店」限定商品も展開される。50足限定のレザーミュールや、ジュエリーブランド「WOLF CIRCUS」とのコラボレーションチョーカー、90年代を中心としたアメリカ古着のトレーナーなど、MZ世代の興味を引く商品ラインナップが用意されている。
ユナイテッドアローズは、この「ATTISESSION」を通じて、中期経営計画の主要戦略である「UA MULTI戦略」を推進する。MZ世代をターゲットにすることで年齢軸を広げ、新規顧客獲得と業容の拡大を目指す意向だ。
商業施設業界にとって、MZ世代の取り込みは重要な課題となっている。デジタルネイティブであるこの世代は、オンラインショッピングに慣れ親しんでいるが、同時に独自の体験や価値観を求める傾向も強い。「ATTISESSION」の実店舗展開は、こうしたMZ世代の needs に応える試みとして注目される。
また、古着やリメイク品など、サステナビリティを意識した商品展開も見られる。これは、環境意識の高いMZ世代の価値観に合致するだけでなく、商業施設全体のSDGs対応の一環としても評価できるだろう。
「ATTISESSION」の展開は、単なる新ブランドのローンチにとどまらず、商業施設におけるMZ世代向けマーケティングの新たなモデルケースとなる可能性を秘めている。今後の展開と、それが商業施設業界全体に与える影響に、大いに注目が集まりそうだ。以下、株式会社ユナイテッドアローズのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
店舗概要
店名:ATTISESSION 新宿店
オープン日:2024年9月12日(木)
住所:東京都新宿区新宿3-38-2 ルミネ新宿 ルミネ2 2F
営業時間:11:00~21:00