商業施設の常識を覆す空間づくり
商業施設の役割のが変化している時期に来ているのかもしれない。ネットでものを選んで、買うだけの場所に変わっている場所もあります。ものを買うより、ことを経験する場所もある。いままでの常識であった商業施設のあるべき形が日々日々刻々と変化している時代に私達は生きているのかもしれません。と言っているのも京王百貨店がおもしろい取り組みを今回スタートするとのこと。それはコワーキングカフェを百貨店の中にオープンするというもの。京王百貨店のプレスリリースの中では「カフェスペースとワークスペースの役割を併せ持つ複合型カフェラウンジ」と表記されているが実際はコワーキングカフェのようなものなのではないかと思われる。
商業空間でものを販売するという行為と同じくらい時間を消費するということが重要視されるようになってきた昨今。その理由はスマートフォンを始めとするインターネットの進化に関連があるように思われる。総務省の令和三年度の調査で全年代で、平日の「インターネット利用」の平均利用時間が「テレビ(リアルタイム)視聴」の平均利用時間を初めて超過したとのこと。それほど私達の時間はインターネットというものに奪われている。購買行動も無論インターネットによる影響を受ける。これまで商業施設で過ごしていた時間がインターネットに置き換えられていっているのである。
今回京王百貨店がコワーキングカフェをオープンする背景としてコロナ禍を機に人々の価値観や働き方が大きく変化した影響を受け、近年、モノを買う消費だけでなく、時間を過ごしたりワークショップなどで体験するといったコト消費・トキ消費への需要が高まっていると言っている。同時に、個食やリモートワークなどが当たり前になる一方で、コミュニティを求める方も増加したことを受け、「心地よく過ごせる自分時間」をテーマに「くつろぐ」「はたらく」「体験する」の3つの要素を兼ね備え、気分や用途によって日常的に使い分けて利用することができる複合型カフェラウンジの開設に至ったという。
今回のカフェ開業に向けてスカイファーム株式会社、株式会社いいオフィスの2社と協業し、デリバリー・モバイルオーダー・テーブルオーダーなどのOMO注文システムをスカイファーム株式会社が提供、全国にオフィススペース累計800店舗以上を展開する株式会社いいオフィスがコワーキングの予約システムを担当、京王百貨店は新たな平場として週末にはイベントスペースにおいて、「美」「趣味」「スキルアップ」などセミナーやイベントを企画し、新しいコミュニティを提案するとのこと。新たな商業施設の空間づくりが今後どうなっていくのか注目していきたい。以下、株式会社京王百貨店のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
<施設概要>
東京都新宿区西新宿1-1-4 京王百貨店新宿店4階
営業時間
10:00~20:00(最終受付は閉店前1時間前まで)
席数
55席
設備
無料WiFi
全席電源ソケット
「エクスジェルクッション」 無料貸し出し
利用料
1時間利用料 1オーダー込み1,100円~
ドリンク(550円~)、その他フード・スイーツの単品メニューもあります