商店街の形
GW前に福岡ではららぽーと福岡、ジアウトレット北九州が東京ではカメイドクロックが立て続けに開業。コロナ前からの計画で進行していた各商業施設がコロナが落ち着いたこのタイミングで一斉にオープンする形となった。大型商業施設の開業自体が少なくなっている今それらのきらびやかな開業は目立ったニュースとなった。そもそも商業施設は商店街、駅ビル、ロードサイド、リージョナルと変遷してきた経緯がある。今最も苦しい状況にあるのが商店街。日本全国の商店街に中小企業庁が行った調査によると空き店舗が増加すると見込んでいる商店街が半分強、商店街あたりの店舗数は平均で50店舗前回調査より3店舗減少している。商店街の抱える問題は経営者の高齢化による跡継ぎ問題が最も多く、64%がそうであると回答している。
では商店街はどうやって生き残ればいいのか?その答えを沖縄県沖縄市のコザ一番街が見出したようだ。株式会社Link and Visibleがコザ一番街をコザスタートアップ商店街としてリブランディング。コザスタートアップ商店街ではコラボレーションスペース、コミュニティ交流、専門家とのマッチング、学びの機会を提供などを行うことでコザで起業がしやすくなる仕組みを提供する。一番街は元々は活気あふれる商店街でしたが郊外に大きな商業施設ができるたびに来訪者数が減少。その結果として商店街のうち十数軒しか営業していない状況に陥っていました。そこに目をつけたのが株式会社Link and Visible商店街を商業の場所として広義に捉え、スタートアップ専門の場所として再び活性化させようとしています。
このことから読み取れるのが商店街=商業集積という概念は一度おいてみて、その地域・社会・経済・文化に必要なものを提供する場所として有り続ける可能性を模索することがまずは重要になってくるのかもしれません。場合によっては学生たちが住めるシェアハウスの集積になるかもしれません。シェアハウスを商店街の中に複数設置することでそれだけでも彼らの市場が生まれます。場合によってはあるテーマで縛って店舗を誘致しても良いのかもしれません。特産物縛りでもよいかもしれませんし、漁港が近ければ魚縛りでもいいかもしれません。商店街はテーマパーク的なアプローチの商業ゾーンとして生き残っていく可能性は十分にあります。
株式会社Link and Visibleが展開するスタートアップ商店街がコザ一番街にどのような影響を与えていくのか?今後楽しみです。以下、株式会社Link and Visibleのプレスリリースより画像と概要を引用。
スタートアップ商店街の一部であるシェアオフィス「Microsoft Base Okinawa」施設概要
住 所:沖縄県沖縄市中央1−7−8 Lagoon 2F
面 積:200平米
営業時間:9:30〜22:00
席 数:34席