博報堂グループが高齢者向けの店舗を真摯に営業中
日本の総人口は、2004年をピークに減少に転じており、今後50年間で約3,300万人(約25.5%)減少すると推計されています。この減少は、出生率の低下と死亡率の上昇が主な要因とされています。出生率は、1947年の戦後最高の2.61をピークに減少を続け、2020年の出生率は1.36で、1947年以降で最も低い水準となりました。死亡率は、高齢化に伴って上昇を続けています。2020年の死亡率は10.8で、1947年以降で最も高い水準となっています。総人口の減少に伴い、高齢化も進んでおり、2020年の高齢化率(65歳以上人口の割合)は28.6%で、1947年以降で最も高い水準となりました。2050年には高齢化率は40.3%に達すると推計されており、6人に1人が高齢者となる社会になると予想されます。今の日本に求められているのは、これらの変化に適応し、持続可能な社会を実現していくことです。
では、商業的な側面から日本の高齢化を考えてみます。日本社会の高齢化は、市場に大きな影響を与えると考えられています。例えば、高齢者は若者よりも消費傾向が低いため、消費市場が縮小することが予測されています。また、高齢者は健康に不安を抱えている人が多いため、医療・介護サービスへの需要が高まる可能性があります。一方で高齢者向けの商品やサービスの市場が拡大する可能性もあります。例えば、高齢者が自宅で生活しやすいように設計された住宅や、高齢者の介護を支援するサービスやや健康維持関連に関するサービス物販の需要が需要が高まることが予想されます。
この動きに目をつけてビジネスを展開しているのが株式会社Hakuhodo DY Matrix。同社は2021年4月から営業開始した博報堂DYホールディングスの一角を担う企業。主たる事業を人々の心身の健康と幸福を促進する商品やサービスを提供する産業のウェルビーイング産業のプロモーション、商品開発などを始めとするサポート事業を展開している。その一環として人生100年時代の幸せをうみだすために「100年生活者研究所」を設立。同研究所は高齢者の消費動向をはじめとする生活実態をより深く知るシンクタンクの機能を持つ組織となっている。情報の収集は高齢者をグループ化したLINEと実際に対面でヒアリングする場所で行う。実際に行う場所が巣鴨の「100年生活カフェ かたりば」。
この「100年生活カフェ かたりば」では高齢者のリアルな生活実態を浮き彫りし、100年生活者となる今の高齢者の実態を語る場所として3月20日にオープンした。場所は高齢者の原宿巣鴨で営業時間は11時から17時と顧客の生活スタイルに合わせた時間帯での営業となっている。かたりばでは顧客の話を聞くことを徹底しており、ヒアリングした内容を蓄積し、適宜100年生活者研究所の展開する100年生活者研究所のホームページでショートレポートとして発信したり、株式会社Hakuhodo DY Matrixのメイン事業であるウェルビーイング関連事業で活用していくとのこと。日本の将来に真摯に向き合う事業なのではないかと思いました。これから日本各地の商業施設とりわけ地方商業施設では少し早めに高齢化の波は押し寄せてきます。その時にこれまでどおりの商業施設運営ではなく、高齢者に即したMDやイベントの展開が必要になっていきます。株式会社Hakuhodo DY Matrixに相談されてもいいのではないかと思いました。以下、株式会社Hakuhodo DY Matrixのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
店舗概要
店名:100年生活カフェ
オープン日:2023年3月21日(火・祝)
営業日:不定休
※HP(URL:https://well-being-matrix.com/100years_lab/)よりご確認ください。
営業時間:11:00~17:00
電話番号:03-5944-5804