今秋JOYPOLIS SPORTSが北九州に登場
地方商業施設の方向転換事例にはいろいろなものがあるのですが、地方行政との関係で形作ることもあります。よくあるのがワンフロアまるまるもしくは数フロアをまるまる貸し出しして行政機能を提供する場所として運営されるケースが散見されます。数年前まで地方創生関連の動きで商業施設が役割を担うケースも出始めています。内閣府の国家戦略特区として選出された地区の商業施設に限ったケースにはなります。 「国家戦略特区」は、“世界で一番ビジネスをしやすい環境”を作ることを 目的に、地域や分野を限定し、大胆な規制・制度の緩和や税制面の優遇 を行う規制改革制度。
現在日本全国に12区域存在しており、東京圏、関西圏、新潟市、養父市、福岡市・北九州市、沖縄県、仙北市、仙台市、愛知県、広島県・今治市、つくば市、加賀市・茅野市・吉備中央町がその対象地域となる。特例処置を行う分野の内容は都市再生、創業、外国人材、観光、医療、介護、保育、雇用、雇用、教育、農林水産業、近未来技術などの分野がある。今回ご紹介する事例は北九州市の区域で認定申請が出た事例で北九州市イノベーション人材マッチング支援センター(人材流動化支援施設) の設置。民間事業者のGZキャピタル株式会社が、八幡西区にあるショッピングセンター(グランモール)の一部をイノベーション施設にリニューアルし、本年秋頃に開業を予定。このイノベーション施設に、北九州市が国と連携して「北九州市イノベーション人材マッチング支援センター」を設置し、スタートアップ企業や起業 家などを中心に、人材マッチングの支援を行うことにより、スタートアッ プ支援をはじめ、首都圏などからの移住促進等を図るというもの。
GZキャピタル株式会社は昨年10月に以下の要領でプレスリリースを発信。
第一期では、ショッピングモール「グランモール」内の元ホームセンター跡地で6,000㎡超の北九州イノベーションセンターを計画しており、2023年の開業を目指す方針です。今後計画につきましては決定次第、随時発表します。
北九州イノベーションセンターは、北九州市八幡西区に位置するショッピングモール「グランモール」で開業予定の計画です。第一期計画につきましては、「先端技術の発掘・育成」、「日本文化の価値向上」、「外需獲得の発信拠点」をテーマに展開を考えており、施設概要やスケジュールにつきまして年内発表する方針です。その他、未来のイノベーター人材を育成するデジタル教育イベントなど、開業までの期間であらゆる事前プロジェクトを開始します。
「先端技術の発掘・育成」
北九州イノベーションセンターとして、日本の先端技術(医療・健康、エネルギー、第一次産業など)に積極的な投資を行います。また、これらの先端技術を国内はもちろん国外市場に展開するためのサポート体制を構築します。「日本文化の価値向上」
日本酒を皮切りに日本の名産品・特産品の価値向上を目指します。越境EC・ライブコマースの有効活用、メタバースによる国境を越えた国外との繋がりにより、貿易の活発化を目指します。また、自社ブランドの開発に注力することで、マーケティング戦略に伴う新たな価格帯やラインナップを実現します。「外需獲得の発信拠点」
自社メディアの開発はもちろん、既存のSNSプラットフォームを活用した積極的な情報発信を行います。各国のインフルエンサー・KOLとの連携により、北九州イノベーションセンターの存在を世界的に周知します。
その6,000㎡超の一部にJOYPOLIS SPORTS(ジョイポリススポーツ)を誘致するとのこと。北九州イノベーションセンター計画の一環として、ビジネスユーザーのみならず一般ユーザー(地域住民)が楽しめる施設を目指すとのことで、“みんなのスポーツアミューズメント‼”をキーワードに、老若男女・障害者・健常者問わず、全ての人が等しくスポーツに触れ合うことができる、“みんなでワイワイ盛り上がれる”というコンセプトを掲げ、「みんなの(すべての人が、みんなで一緒に)+スポーツアミューズメント(ただのスポーツではない遊び場)」を提供する、CAセガジョイポリスが新業態として2022年4月に仙台にオープンしたエンターテインメント施設をここに誘致するとのこと。
国の計画、各市の計画を早く情報収集すれば商業施設も国家プロジェクトに食い込むこともできることができるという事例になるかと思います。各省庁から同様のプレスリリースは発信されていますのでご確認を。以下、GZキャピタル株式会社のプレスリリースから画像を引用。