地方商業施設が苦戦11月度SC売上 地方SCの生き残る道とは
商業施設の売上は基本的に周辺人口の数に依存する。もしくは例外的に長距離からを人を集客することで売上をつくることができる。地方都市の問題として足元の人口が首都圏と比較して圧倒的に少ないことが問題になる。地方都市では首都圏以上に集客努力が必要になる。
今月のSC協会の報告では前年同期比の商業施設の売上が横ばいと報告されたが事実上は中心地域では前年0.7%上昇、周辺地域0.3%マイナスとなっている。無論中心地域の商業施設数や売上高が大きいので全体を牽引するが、商業施設総数でいえば周辺地域の施設数もなかなかの数になる。
2016年は日本全体の人口減少が始まった年でありこれから毎年減り続けることが明白になっている。このような状況下で地方都市の商業施設の売上はこれまでのやり方だと毎年毎年昨年同期比を割り込んでいくことになる。この現状の打破をするためには、人口依存しない売上の作り方を真剣に考えなければいけない。
人口依存しない売上の作り方には
インバウンド対応
海外向けEC関連対応
ウェブマーケティング対応
などこれまで商業施設がおこなってこなかった施策も必要になってきている時期になったような気がしています。
以下日本ショッピングセンター協会からのプレスリリース抜粋
全体概況
11月度は休日が前年比で1日少なかったが、月上旬に気温が低い日が続いたことで冬物衣料の販売が伸び、総合で前年同月比±0.0%(前月0.9%)となった。テナントは±0.0%、キーテナントは0.1%となった。
立地別(表-1)では、総合では中心地域が0.7%(前月0.8%)、周辺地域が▲0.3%(前月1.0%)となり周辺地域で苦戦した。キーテナントは前月が全ての立地でマイナスであったが、今月は、中心地域の中都市を除いてプラスとなり総合でも0.1%(前月▲1.0%)となり前月から改善がみられた。
地域別(表-2)では、前年比プラスが4地域(東北、関東、北陸、九州・沖縄)、マイナスが5地域(北海道、中部、近畿、中国、四国)となった。平年と比較して気温が低かった関東以北や北陸で健闘した。
都市規模別(表-3)では、政令指定都市の総合が1.1%(前月1.3%)、その他の地域の総合が▲0.7%(前月0.7%)となり地方での販売が伸び悩んだ。政令指定都市のなかで、前年比でマイナス幅が最大だった福岡市(▲2.5%)はJR博多駅前の陥没事故による休業の影響がみられた。
好調業種として、テナントは飲食、キーテナントは食品関連を挙げたSCが多かった。一方、婦人衣料は今月も不振との回答が多く見られたものの2ヶ月連続で回復の傾向がみられた。