中国発のコンテンツが出店強化へ
1971年にアメリカがドルと金の交換停止を発表、翌々年73年以降国際的に変動相場制度が取られるようになりそれまでのビジネスのルールがガラッとかわる歴史的なターニングポイントがありました。変動相場制になり日本国内でものを製造する強みが財務的に意味がなくなり、より人件費コストの安い外国に投資し技術移転をし工場を稼働させました。ありとあらゆる製造業がそういった海外工場と契約、海外工場を建設しつづけてきた結果として本格的に産業の空洞化についての議論が20年後の90年代に議論されるようになりました。そのまた10年後2000年代にはいると技術移転をした先の国で移転された技術を活用した世界的なメーカーがどんどんと生まれるようになっていき日本のメーカーの国際優位性が日に日に失われていく結果になりました。家電や車だけではなく、ありとあらゆる産業で同様のことが散見されるようになっていきました。
そして時は2020年。大型家電売り場に行くと白物家電の掃除機・洗濯機で値ごろ感があり機能性もあるものは殆ど中国メーカーのものになり、スマートフォンも中国韓国メーカーのものが大半を占めるようになりつつあります。そればかりか遂に玩具・キャラクターグッズ関連までもが中国のものがちらほらと町に出始めています。玩具もその単価の低さからコストにシビアで早い段階で国外工場を操業していった業界。製造技術から簡易なデザイン業務は早い段階で中国・香港に移した産業でした。海外では玩具のコンテンツが作れていなかったので玩具メーカーやホビー・フィギュアメーカーが国際的に活躍する環境がなかったのですが最近では中国でも十分魅力的なソフトコンテンツを作る力を備えてきました。
その結果中国国内で人気のアートトイメーカーも生まれ始め、ものづくりだけではなくソフトコンテンツづくりの局面においても海外メーカーが活躍する世の中になっていく匂いがしております。今回のニュースはまさにそれで中国の若い女性に人気のアートトイPOP MARTの日本法人株式会社POP MARTがポップアップストアおよび自動販売機型店舗を展開するというものです。今回は池袋サンシャインアルタと渋谷パルコで催事店舗、イオンモール川口では自動販売機型店舗(ROBO SHOP)をそれぞれ10月1日、10月2日に立て続けにOPENするとのこと。これまで香港のメーカーで見られたような二頭身、三頭身の可愛らしいキャラクターが特徴的なデザインの商品は多くのファンを日本でもつくるのではないかなとおもわれます。香港メーカーがなし得なかった多店舗展開、キャンペーン展開を中国資本で展開ができることもあり今後の動向に注目があつまる店舗です。以下、株式会社POP MART JAPANより店舗概要と画像を引用。
■「POP MART ポップアップストア 渋谷パルコ店」
住所:〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ 5階
営業時間:11:00~20:00
■「POP MART ポップアップストア MAGNET by SHIBUYA109店」
住所:〒150-0041 東京都渋谷区神南1-23-10 MAGNET by SHIBUYA109 1階
■イオンモール川口 ROBO SHOP
営業時間:11:00~20:00
稼働開始:10月2日(土)10:00
場所:イオンモール川口 2Fフードコート付近