ワコール初のOMO型店舗「WACOAL is」がららぽーと安城に出店――ECとリアルを融合した新たな“体験型”業態とは
株式会社ワコールは、2025年4月18日に開業する大型商業施設「三井ショッピングパーク ららぽーと安城」に、同社として初のOMO(Online Merges with Offline)型店舗「WACOAL is(ワコール イズ)」を出店する。これまでの“下着を買う場”という従来型の売場を超え、自分の身体やスタイルを知る・楽しむ体験を重視した新業態として、リアル店舗と公式EC「ワコールウェブストア」との連動を通じたシームレスな購買体験の提供を狙う。
「WACOAL is」は、“ここにある、新しいわたし”をコンセプトに、自身の身体の特徴やフィット感への理解を深めながら最適なインナー選びができる体験型店舗である。3Dボディスキャンを通じて個々の体型に合わせたフィッティングを提案する計測サービス「SCANBE(スキャンビー)」を導入し、ブラ診断や骨格診断といったパーソナルコンテンツも提供。これにより、来店者は単なる試着や購入にとどまらず、より深いセルフリサーチの場としての店舗利用が可能となる。
同店舗は、ワコールウェブストア上で展開されているランキングや特集コンテンツをリアル店舗内で体感できる設計となっており、気になる商品があればその場で二次元コードを読み取ることでオンライン上の詳細情報やレビュー、在庫状況を確認できる。また、オンライン上での在庫確保や取り寄せ、店舗での確認といった動線も整備され、リアルとデジタルを滑らかに接続するユーザー導線を構築している。
背景には、ワコールが独自に収集してきた購買データがある。同社の分析によれば、店舗とECの両方を併用する顧客は、店舗のみを利用する顧客に比べて購買単価や来店頻度が高い傾向にある。これは、購買行動における情報接点の多層化が、ユーザーの購買意欲とロイヤルティの向上に寄与していることを示しており、今回のOMO型店舗はそうした行動変容を受けた施策の一環といえる。
また、同店舗が出店する「ららぽーと安城」は、三井不動産が開発した愛知県内3施設目のららぽーとであり、安城市大東町に位置する。開業日は2025年4月18日で、施設全体では約215店舗が出店。屋上の体験型ルーフトップパークや大型スポーツコートなどを擁し、ファミリー層からの集客を狙う広域型複合施設として設計されている。商圏は西三河地域全体を想定しており、同地域の主要ベッドタウンである安城の地勢と交通アクセスの良さを背景に、開業直後から高い集客が期待されている。
「WACOAL is」は、この立地とターゲット層に呼応する形で、来店のハードルを下げ、気軽に立ち寄れる“下着売場”の再定義を試みる。ブランド展開も「WACOAL」「Wing」「AMPHI」など幅広く取り揃え、「わたしらしい」選択を支える編集性と、信頼性の高い計測体験とを組み合わせることで、従来の業態にない新しい店舗価値の創出を目指す。今後、同業態の水平展開が進むかどうかにも注目が集まる。
以下、同社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
【店舗情報】
オープン日:2025年4月18日(金)
営業時間:10:00~21:00
場所:〒446-0065 愛知県安城市大東町9-30