リトルマーメイド JR豊橋駅店がカルミア2階に開業、駅ナカの利便性を活かしたベーカリー出店
東三河エリアの交通拠点であるJR豊橋駅直結の駅ビル「カルミア」内に、焼きたてパンで知られるリトルマーメイドの新店舗がオープンする。運営はジェイアール東海フードサービス株式会社とタカキベーカリー。1972年に創業し、全国で約400店舗を展開する同ブランドが、豊橋駅2階の「ギフトマーケット」ゾーンに2025年6月20日より出店する。
リトルマーメイドは、敷島製パン(Pasco)系列として広島で発祥し、長年にわたり高品質なベーカリー商品を展開してきた。イギリスパンやデニッシュを中心に、和洋さまざまな菓子パン・総菜パンをラインナップし、多彩なニーズに応える商品構成が特徴だ。今回の出店先となる豊橋駅ビル「カルミア」は、JR東海が運営する商業施設で、新幹線と在来線が交差する豊橋駅に直結する。駅利用者にとって利便性の高い立地であり、ビジネスパーソンや観光客、通学客など多様な人々が往来する場所だ。
カルミア2階の「ギフトマーケット」は、地元土産やスイーツ、軽飲食が集積するフロアであり、テイクアウト需要と手土産需要が交錯するゾーンでもある。そこに登場するリトルマーメイド JR豊橋駅店は、38席を備えたイートインスペースを併設し、焼きたてパンとともにその場での飲食も可能な業態となっている。営業時間は朝7時から夜22時までと、通勤・通学の時間帯から帰宅時の利用まで幅広く対応する。
今回の出店は、東三河エリアにおけるリトルマーメイドブランドの存在感を高めるとともに、駅利用者へのアプローチ強化という視点でも注目される。豊橋市は人口約37万人を擁し、東三河地域の中心都市として行政機能と商業機能が集積する。特に豊橋駅周辺は再開発が進み、駅ビルを核とした回遊性のある商業エリアとしての成熟が進んでいる。既存の競合としては、同じカルミア内に出店するドンクや、駅西口側のサンエトワール、また地域密着型の個人ベーカリーもあるが、リトルマーメイドは多様な品ぞろえと焼きたて提供という強みを活かし、駅ナカの回遊動線において高い競争力を持つとみられる。
タカキベーカリーが一貫して掲げてきた「安心・安全・美味しさ」の価値観は、コロナ禍を経て再び生活者の選択基準として重視されるようになっている。焼きたてパンを提供するその場の香りや温もりといった五感での訴求は、駅ナカというリアルな接点において特に有効であり、購買行動に直結する強みといえる。
今後、東海道本線沿線の中核都市における同様の出店展開が予想される中で、豊橋での新店舗はその先駆けとも位置づけられる。単なるベーカリーとしての機能にとどまらず、地域の玄関口である駅における食の新しい風景を創出する動きとして、商業施設関係者にとっても注視すべき出店となるだろう。ジェイアール東海フードサービス株式会社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
<店舗情報>
リトルマーメイド JR豊橋駅店
■住 所:愛知県豊橋市花田町字西宿無番地 JR 豊橋駅ビル カルミア内
■電 話:0532-57-2745
■席 数:38席
■営業時間:OPEN/7:00-CLOSE/22:00