リサイクル着物のリーダー復活へ
コロナ禍で影響を受けた企業は多く、飲食店がどうしても注目されてきたものの物販店舗も影響を受けた店舗は少なくない。コロナ流行当初に影響を大きく受けて民事再生に進んだのが東京山喜株式会社。同社は着物リサイクル事業を手広く展開しており民事再生手続き直前では112店舗を運営していた。百貨店などでの積極的な催事などで一時期売上高も最大化していったが、催事での売上低下、メルカリなどのCtoCの拡大、買取後の着物のメンテナンスなどの原価上昇、店舗閉鎖費用などが膨らみ上がってきたところでコロナの影響を受け営業時間の短縮でさらなる売上縮小していった。その結果、東京山喜株式会社は2020年4月民事再生申請を行うことになる。しかし、2020年8月にまるやま・京彩グループが設立したたんす屋株式会社へ事業譲渡された。
まるやま・京彩グループに移った後のたんすや株式会社はこれまでと全く異なるDNAでたんすやが培ったリサイクルの知見をうまく活かし、新たな業態の開発や財務の健全化を目指した出退店を繰り返している。今回は福岡市中央区内での出退店をされるとのこと。ミーナ天神7階のユザワヤのフロア内での店舗運営を終了し、10月8日(土)からは福岡市中央区の清川サンロード商店街内にて新店舗オープンされるとのこと。そもそもユザワヤの中での店舗は端切れなどの販売、着物を着るものとしてではなくリメイクのための素材として考えている顧客が多く、たんす屋が求める顧客を集客しづらいという点もあります。それであれば全面通行料が多く、メインのターゲットとなる50代以上の顧客が多く行き交う商店街のほうがロケーションとしてはマッチするから移店したのだろうと思われます。
ただただ店舗数を拡大し続けた東京山喜株式会社と比較すると、まるやま・京彩グループへ移行後は確実に黒字化できる場所で、黒字化出来る方法で売上拡大に貪欲に取り組むようになったように思われます。東京山喜株式会社時代も商店街での出店はされていましたが、今回まるやま・京彩グループに加入後は選択と集中で売れる場所で売れる売り方に集中されているように思われます。リサイクル着物は資源が無限ではなく有限、それに加えてメリカリなどのCtoCが盛んになって市場競争は調達も販売も熾烈ですが、まるやま・京彩グループのたんす屋株式会社であればまた業界NO1になっていくのではないかと期待をしてしまいます。以下、新店情報と画像をまるやま・京彩グループのプレスリリースより引用。
店舗概要
店名:たんす屋福岡店
住所:〒815-0005 福岡県福岡市中央区清川1-10-9 清川サンロード商店街内 佐倉ビル1階
営業時間:11:00〜19:00(閉店時間は延長あり)
定休日:毎週水曜日
電話:092-406-5350