マーダーミステリーゲームと商業施設そして地域社会による地方創生の可能性
ゲームといえば何を思い浮かべますか?ファミコンから始まり今やパソコンのスペックを凌ぐスペックのゲーム機器が多くありますが、ここまでゲームが人気なるにはソフトの影響が大きいことは否めません。どんなにハイスペックモデルの機械でもソフトウェアが面白くなければ人気になることはありません。日本のゲームで言えばマリオブラザーズとドラゴンクエスト、アクションゲームとRPGゲームが人気ソフトとしてハードウェアをもり立てた流れがあります。
このRPGゲームですが元々は1970年代にアメリカで発祥したテーブルロールプレイングゲームのダンジョンズ&ドラゴンズが下敷きになって作り上げられていきました。テーブルロールプレイングゲームは参加者がキャラクターに扮し、ダイスを使って物語を進めるゲームで日本では1985年に、グループSNEが「ソード・ワールド」という日本独自のTRPGを発表し人気を博しました。しかし、対面でサイコロを振って話をしながらすすめるゲームは演技力や想像力も必要となるために限られたユーザーの間でのみ人気となっていました。
このコミュニケーションをしながら対面で楽しむゲームにはいろいろな種類がその後派生していきました。直近の生まれて人気となっているのがリアル脱出ゲーム。2000年代に日本で生まれたとされるこのゲームでは、参加者が実際の物理空間で、謎解きやパズルを解決しながら制限時間内に脱出を目指します。リアル脱出ゲームは、チームワークや論理的思考を鍛えるエンターテイメントとして人気があります。テーブルロールプレイングゲームとリアル脱出ゲームのちょうど中間に位置しているのが1980年代にイギリスで発祥したマーダーミステリーゲーム。加者が事件の真相を解明するために情報交換や推理を行うゲームです。このゲームは、コミュニケーションと演技力を重視し、物語の中で役割を演じることが特徴。
このマーダーミステリーゲーム専門の店舗Rabbithole(ラビットホール)が新宿御苑に誕生。株式会社ミスティブが運営するRabbithole(ラビットホール)は新宿御苑の店舗で5店舗目になるとのこと。そもそも日本でマーダーミステリーゲームが楽しめる場所がなかったところに目をつけて株式会社ミスティブが日本初の専門店を開業し、新宿店、渋谷店、池袋店、水道橋店をこれまで運営してきた。新店となる新宿御苑の店舗は昨年惜しまれながら閉店した下北沢の店に代わるスペースとして営業をするとのこと。
現在は商業施設に出店こそしていないものの、商業施設にあったら面白い業態がこのマーダーミステリーゲーム業態。ものよりコトへシフトする商業施設とはじめからコトを重視したサービスを提供しているマーダーミステリーゲーム業態の店舗。面白いマッチアップになるのではないかと思わされる。株式会社ミスティブの今後の商業施設での展開が待ち遠しい。商業施設と地域社会を結びつつ新たなシナリオを作成して地域創生となるようなコンテンツも作ることができるのではないかと思う。
以下、株式会社ミスティブのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
オープン日 3月6日
店名 ミステリースペース Rabbithole新宿御苑店
住所 新宿区新宿1-15-12 柳生ビル201
アクセス 新宿御苑前駅 徒歩3分 新宿三丁目駅 徒歩5分
定休日 不定休