マーケティングに真剣に取り組むタイミングに入った商業
商業とマーケティングというと科学のメスが入りにくい領域だと私は思っています。なぜならば現場の温度感が重要視されやすい業界だからです。売り場の温度感、施設の来館者の構成など肌感でなんとなく持ってしまっている業界だからです。もちろん大手資本の各社は基礎マーケティングデータを駆使して当該地区のマーケット状況を分析します。しかし、それが本当に活かせているのか?甚だ疑問です。今、システムに明るい人だとマーケットデータといって簡単に想起されるのがグーグルがもっているパーソナルデータです。どこの市区町村にどういう人が住んでいるのかを把握するために使われがちなデータです。今回ご紹介するジオリーチ(株式会社アイリッジとDGコミュニケーションズが協業で開発販売しているサービス)でもグーグルのデータが活用されています。
個人的には下記のデータ
グーグルのデータ
統計局の家計調査
統計局の人口統計
今であれば平成元年・平成9年の消費税導入時のインパクト
をぶつけてより精緻なデータを導き出し、その上で人口統計の松・竹・梅の人口変動を加えた上でAIを使って未来予測をさせます。これにより商業が必要なデータが導かれていくはずです。そんなことをしなくても相当いいところまでデータが出せるというのが「ジオリーチ」。不動産業界向けとして提供されていますが商業不動産でも使えそうなツールでしたので今回ご紹介させていただきました。以下、 株式会社アイリッジ のプレスリリースより抜粋。
位置情報データによる行動解析サービス「ジオリーチ」を不動産業界向けに提供開始
〜不動産領域において生活行動分析や属性推定による新たなマーケティングを実現〜株式会社アイリッジ(本社:東京都港区、代表取締役社長:小田 健太郎、東京証券取引所マザーズ:3917、以下「アイリッジ」)は、2019年1月より、不動産広告大手の株式会社DGコミュニケーションズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:鈴木 浩一、以下「DGコミュニケーションズ」)と連携して、新築分譲マンションデベロッパーを中心とした不動産業界向けに、位置情報データによる行動解析サービス「ジオリーチ」を提供開始します。
ジオリーチは、アイリッジが2017年8月から提供する、ID発行数1.2億の位置情報連動型O2O※1ソリューション「popinfo」内に保有するビッグデータと、パートナー企業(広告配信事業者等)のデータをベースに行動解析を行い、ユーザーの位置情報を利用したマーケティングやターゲティング広告を実現するサービスです。
従来、商業施設等を中心とした小売・流通業界向けにジオリーチを提供してまいりましたが、DGコミュニケーションズと連携することで、新築分譲マンションデベロッパー向けのマーケティング分析として、そのサービス提供領域を拡大いたします。
これまで新築分譲マンションの販売においては、行政区画単位あるいは対象物件を中心とした同心円単位などでプロモーション展開エリアを計画することが多かったため、エリアマーケティングの粒度が粗くチラシやOOH※2広告のロスが大きいといった課題がありました。これに対し、ジオリーチを導入することで、「首都圏ターミナル駅勤務者の推定居住地」や「開発予定地半径1km圏内に居住する生活者の行動エリア」などを分析し、実際の生活行動エリアや推定属性に対して販促が行えるようになるため、従来よりも精緻で実効性のある施策が可能となります。
ジオリーチは本取り組みに向け、より精緻なCRM※3の実現のため、「居住地」「勤務地」「よく行く地域」「趣味嗜好性」などのデモグラフィック(人口統計学的)属性の推定や、「進学」「結婚」「住宅購入」などのライフイベント発生の推定まで、分析メニューを強化しています。また、それらの分析結果をタイムリーに販促施策に展開できるよう、準リアルタイムでのデータ連携が可能となるシステム基盤も構築しています。
アイリッジとDGコミュニケーションズは、DGコミュニケーションズの保有する豊富な分譲マンションデータおよび不動産販促領域での知見と、アイリッジのジオリーチをはじめとしたO2Oソリューションやデータ分析ノウハウをかけ合わせ、今後さらに不動産業界における新たな価値を創出してまいります。
※1)O2O(オンラインtoオフライン):消費者にインターネット(オンライン)上のウェブサイトやアプリを通じて情報を提供し、実店舗(オフライン)への集客や販売促進に繋げること
※2)OOH:交通広告や屋外広告、電車の中吊り広告など、家庭以外の場所で接触するメディアによる広告の総称のこと
※3)CRM:顧客の嗜好、属性、利用状況等の情報を分析・活用し、顧客のニーズに合致した情報やサービス等を提供することにより顧客と企業の長期的な関係を築く取り組みのこと
取り組みの背景と今後の展開DGコミュニケーションズの親会社である株式会社デジタルガレージ(東証一部 4819、本社:東京都渋谷区、代表取締役 兼 社長執行役員グループCEO:林 郁、以下:「DG」)とアイリッジが2018年5月に締結した業務・資本提携契約に基づき、アイリッジは2018年8月に株式会社DGコミュニケーションズの一部株式を取得し、アイリッジおよびDGコミュニケーションズ両社内で新たに「ライフデザイン事業」担当部門が新設されました。
ライフデザイン事業は、不動産(住宅・街・地域)を中心とした「住まい・暮らし」にフォーカスした事業で、共同ソリューションの第一弾として、2018年11月よりマンション向けアプリ連動広告サイネージソリューション「RIS(リス)」を提供開始しています。今後はジオリーチやスマホアプリの活用によりマンション購入検討者の趣味嗜好・生活行動パターンに適した不動産マーケティング支援を行うとともに、RISやスマートスピーカー関連サービスの提供を通じてマンション購入後も居住者とのデジタル接点を保持し、生活者のライフイベントをベースにしたトータルエンゲージメントソリューションの構築を進めてまいります。
ジオリーチで使用するデータについて氏名・メールアドレス・住所・電話番号などの個人情報は一切利用いたしません。ユーザー識別子としては、Apple社提供のAdvertising Identifierや、Google社提供のAdvertising IDを利用しております。
また、居住地などの推定にあたっては行政市区郡レベルの情報までを推定し、個人の特定につながるような詳細住所は保持しておりません。位置情報の利用は許諾を得たユーザーのみを対象とし、オプトアウトは端末の設定により可能となります。「popinfo」とは
「popinfo」はスマートフォンの待受画面に、伝えたい情報をポップアップで配信できるサービスです。スマートフォンアプリに組み込むだけで、ユーザーの位置情報、属性、時間に応じた情報配信が可能です。お店に近づいたユーザーやオンラインのユーザーを実店舗に誘導することに高い効果を発揮し、オンライン(ネット/アプリ)とオフライン(実店舗)の相互連携を促進するO2Oソリューションとして、小売業や商業施設などに導入いただいています。直近ではコミュニケーションツールとして活用いただくことで、幅広い業種に広がりを見せているほか、外国語にも対応し、海外での展開も開始しています。https://iridge.jp/business/o2o/solution/
株式会社DGコミュニケーションズについて
株式会社DGコミュニケーションズは、創業50年を超える歴史をもち、主に不動産のブランディング、販売プロモーションを担う広告代理店として事業展開しています。足元では、親会社であるDGの最先端技術を活用し、機械学習技術を採用したマンション所有者向け住宅資産管理サービス「家いくら?」や、IoTやデジタルサイネージサービスの提供など、不動産業界向けのデジタルサービスの提供を推進しています。
https://www.dg-c.co.jp/株式会社アイリッジについて
株式会社アイリッジは、「Tech Tomorrow テクノロジーを活用して、わたしたちがつくった新しいサービスで、昨日よりも便利な生活を創る。」という理念のもと、企業のO2O(オンラインとオフラインの相互送客)支援を行っています。スマートフォン向け位置情報連動型プッシュ通知ASP「popinfo」の提供や、アプリの企画・開発、アプリを活用した集客・販促支援を行っており、O2Oやアプリ開発の分野では業界トップクラスの実績があります。
https://iridge.jp/