ボードライダーズ、川場スキー場に期間限定POP UP ウィンターリゾートにおける体験型物販の拡張
近年、観光地やリゾート施設における商業の在り方は、常設店舗の集積から、滞在体験と連動した期間限定型の売場活用へと重心を移しつつある。そうした流れの中で、ボードライダーズジャパン合同会社は、群馬県のスノーリゾートである川場スキー場内に「BOARDRIDERS STORE 川場(POP UP STORE)」を開設した。スキー場施設の7階というロケーションを活用し、ウィンターシーズンに合わせた期間限定の展開として位置づけられている。
本POP UPは、スキーやスノーボードを目的に来場する利用者の動線上に売場を組み込むことで、競技やレジャー体験と購買行動を自然に接続する点に特徴がある。都市型商業施設とは異なり、来場目的が明確なスキー場では、来訪者の関心が「その場で必要なもの」「体験の延長として欲しくなるもの」に集中しやすい。ボードライダーズが展開するスノーウエアやアクセサリー、移動時にも着用可能なアパレルは、こうした需要と親和性が高い構成といえる。
取り扱いブランドには、BILLABONG、DAKINE、DC、QUIKSILVER、ROXY、VOLCOMといった、アクションスポーツ分野で認知度の高いブランドが揃う。複数ブランドを横断的に展開することで、コア層からライト層まで幅広い来場者を取り込む売場設計となっている点は、短期出店でありながらも商業的な安定感を確保する工夫といえる。
また、スキー場限定のコラボレーションアイテムを用意することで、単なる物販にとどまらず、「この場所で過ごした時間」を象徴する記念性を付加している点も注目される。観光地における消費が、モノの機能価値だけでなく体験価値と結びつく傾向が強まる中で、POP UP STOREが担う役割は、売上創出と同時にブランド体験の定着へと広がっている。
本件は、新規常設店の開業というよりも、スキー場という季節性の強い施設において、空間と期間を限定した形でブランドの世界観を提示する試みである。リゾート型商業における区画活用や、観光動線上での体験型物販の可能性を示す事例として、今後の施設運営やテナント誘致を考える上でも示唆に富む動きといえよう。以下、Boardriders Japan合同会社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
■BOARDRIDERS STORE 川場(POP UP STORE)
川場スキー場 7F
住所:〒378-0101 群馬県利根郡川場村谷地 2755-2カワバシティ7F
営業期間
2025年12月6日 ~ 2026年4月12日
取扱いブランド
BILLABONG / DAKINE / DC / QUIKSILVER / ROXY / VOLCOM





