ペリエ千葉、エキナカ3階に「クイーンズ伊勢丹」出店──地域密着型MDへと踏み出すリニューアル第一弾
JR千葉駅直結の商業施設「ペリエ千葉」において、エキナカ3階へ高品質スーパーマーケット「クイーンズ伊勢丹」が2025年6月26日に出店する。同店は、食卓に“ちょっとした感動”を届けることを掲げ、惣菜・和菓子・パン・酒・ギフトといった即食・即用商品を中心に構成。立地特性を活かし、通勤・通学の朝や仕事帰りなど、多様な生活動線に対応した売場展開を行う。
注目すべきは、千葉県産食材を使用したフライや中華総菜、地元人気ベーカリーの商品、県内銘菓を集めた手土産コーナーなど、地域色を全面に打ち出している点にある。クイーンズ伊勢丹独自のPB商品や、地場企業との連携によるローカルMDは、従来の都市型駅ナカスーパーとは一線を画す。
すでに同施設内には成城石井が出店しており、プレミアムスーパーが並立する形となるが、今回のクイーンズ伊勢丹は“エキナカ×千葉ローカル”を軸に、惣菜や和菓子、ギフト需要に強く訴求する構成とされている。いわゆる輸入食材やワインに強い成城石井とは顧客ターゲットや時間帯、買物目的での「棲み分け」が意識された導入と見る向きもある。
本件は、ペリエ千葉が今夏以降段階的に進めるリニューアルの第一弾と位置づけられている。施設全体として“気軽に立ち寄れる日常性”と“特別な日にも選ばれる付加価値”の両立を志向する中で、食の分野からその基盤整備を進める形だ。特に、エキナカという空間で地元色を強調し、県産食材や銘菓の再編集を図る今回の施策は、今後のMD方針におけるひとつの方向性を示すものと言える。
近年、JR東日本グループをはじめとした鉄道系デベロッパーでは、駅ナカ再編を通じて地域との結びつきを再設計する動きが加速しており、ペリエ千葉もその一端として位置付けられる。地元利用者に向けた「地域密着・高付加価値」の売場再構築が、駅ナカという商圏特性のなかでどのように受容されるのか。今後の施設全体の再構成とともに、商業関係者の関心が集まるところである。以下、株式会社千葉ステーションビルのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
■店舗名:クイーンズ伊勢丹
■オープン日:2025年6月26日(木)
■場所:エキナカ3F
■営業時間:平日 7:30~22:00/土日祝 9:00~21:00 ※オープン初日のみ9:00開店