フルーツピークスが都内初のカフェ併設型店舗を豊洲に出店──果物を主役に据えた新たな“日常”提案
福島県郡山に本拠を構える青木フルーツ株式会社が展開する「フルーツピークス」が、東京・豊洲にて都内初のカフェ併設型店舗を開業する。出店場所は、再開発が進む「豊洲セイルパーク」ビルの1階。新店の最大の特徴は、同ブランドとして初めて都心居住層と観光客が交錯する立地において、“果物を主役にした食文化”を軸とする新しい店舗モデルを提示した点にある。
「フルーツピークス」は、1924年創業の果物専門店「フルーツショップ青木」をルーツとするブランドであり、果物本来の“おいしさのピーク”にこだわったタルトやパフェを中心に、全国で展開を広げてきた。使用する果物は季節・産地・熟度を精緻に選定し、それぞれの果実に合わせたクリームや生地を使い分けるというスタイルは、従来のフルーツスイーツ専門店とは一線を画す。
今回の豊洲セイルパーク店は、約200㎡の店内に91席を設けた大型カフェ併設型店舗で、開放的な空間設計とともに、果物を取り入れたランチメニューや三段オードブル、飲み放題のフルーツスープといった独自の構成を揃えている。スイーツ単品だけでなく、果物そのものを「食事の一部」として組み込む点に、同ブランドの哲学が強く反映されている。
高価格帯に位置づけられる老舗フルーツ業態──たとえば千疋屋総本店やタカノフルーツパーラー──が都心商業の“ハレ”の文脈に軸足を置くのに対し、フルーツピークスは、産地目線を踏まえた果物選定と「生活者のデイリーライフへの浸透」を両立しようとする点で異なる。タルト1ピース約900円、パフェは2,600円台と決して安価ではないが、それぞれのメニューが持つ素材の質、構成の手間、空間体験といった価値が、価格以上の満足度を生み出す設計となっている。
また、果物文化の啓発というテーマのもと、単なるフルーツスイーツ店ではなく“果物の食文化体験”の場として位置づけられているのも特徴だ。横浜ポルタ店に続くカフェ併設型店舗として、SNS施策や期間限定メニューとの連動、テイクアウトとイートインのハイブリッド運用など、都心型商業施設の機能性をフルに活用している。
豊洲という立地は、再開発エリアとして成長著しく、都心近接型の高感度居住層が集積する一方、豊洲市場や観光施設による集客も見込める。こうした場所で「果物を日常の中で楽しむ」店舗体験を提供する意義は、単なる路面出店に留まらず、今後の都市型商業におけるライフスタイル提案型テナントのあり方を示唆するものとなっている。以下、青木フルーツ株式会社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
店舗概要
店名:フルーツピークス 豊洲セイルパーク店
所在地:〒135-0061 東京都江東区豊洲2-1-9
豊洲セイルパークビル1階
営業時間:10:00~21:00(ラストオーダー20:00)※グランドオープン日は11:00オープン
形態:テイクアウト、イートイン(カフェ併設)
店舗面積:約200㎡
店内席数:91席(店内56席、テラス35席)
※テラス席はペット可
定休日:施設に準ずる
電話番号:03-5534-8839