バーガーキング、西日本で5店舗を新規出店 価格上昇市場で本格派バーガーの需要を捉える
バーガーキング®を展開する株式会社ビーケージャパンホールディングスは、2025年5月に大阪、滋賀、熊本、三重の4府県で5店舗を新規オープンする。これにより、国内店舗数は280に達する予定だ。今回の出店のうち熊本市は初進出となり、同社の全国展開がさらに加速する。新規出店地は、大阪府高槻市の「高槻グリーンプレイス店」、滋賀県彦根市の「彦根パリヤ店」、熊本市の「熊本インター店」、大阪市の「上本町店」、三重県松阪市の「イオンタウン松阪船江店」で、いずれも大型商業施設や駅前という高い集客ポテンシャルを持つ立地だ。
今回の出店攻勢の背景には、外食産業全体の市場変化がある。マクドナルドは原材料費や人件費の上昇を背景に主力商品の価格改定を繰り返し、ビッグマックセットは800円台から900円台と、かつての「低価格ファストフード」の印象から大きく変貌している。その結果、消費者の間では「せっかく高いなら、ボリュームと品質の高い本格派を選びたい」という志向が強まっており、バーガーキングのような中価格帯のプレミアム型ファストフードが選好されやすい環境となっている。
バーガーキングは、過去にも日本市場への参入を複数回試みたが、90年代や2000年代の展開では経営主体の不安定さや都心集中による規模拡大の失敗が影響し、撤退や縮小を余儀なくされた。しかし、現在はレストランブランドインターナショナルの支援の下、ビーケージャパンホールディングスが国内事業を統括。郊外型ショッピングセンターや駅前立地を重視した出店戦略に転換し、地域密着型の展開を推進している。看板メニューである「ワッパー®」を中心に、直火焼き100%ビーフパティと新鮮な野菜を使用したボリュームと品質の両立が消費者の支持を集め、特に若年層やファミリー層に浸透している。
今回の出店地域でも、郊外型ショッピングモールが集客拠点となる高槻、彦根、松阪、熊本では車利用を前提としたロードサイド店舗の需要が高い。一方、上本町のような都市型立地では通勤・通学客や近隣住民の日常利用を想定し、多様な客層の獲得を目指す。これらの出店形態は、全国規模での店舗展開において「過剰集中と不採算の回避」という現在のバーガーキングの戦略と一致する。
ビーケージャパンホールディングスは、2028年末までに全国600店舗を目指すと明言しており、2025年もさらなる未進出エリアへの展開を計画している。今後もバーガーキングの出店攻勢は、消費者の嗜好の変化と価格競争が激化するハンバーガー市場のなかで注目される存在となりそうだ。以下、株式会社ビーケージャパンホールディングスのプレスリリースから新店の概要と画像を引用。
■バーガーキング® 高槻グリーンプレイス店
オープン日時:2025年5月1日(木)9時
店舗住所:大阪府高槻市緑町3-3 高槻グリーンプレイス 1F
営業時間:10:00-21:00
■バーガーキング® 彦根パリヤ店
オープン日時:2025年5月2日(金)10時
店舗住所:滋賀県彦根市長曽根南町472-2 パリヤサンペデック 1F
営業時間:10:00-21:00 ラストオーダー20:30
■バーガーキング® 熊本インター店
オープン日時:2025年5月8日(木)10時
店舗住所:熊本県熊本市東区石原1-1-111 ミスターマックス熊本インター店 1F
営業時間:10:00-21:00
■バーガーキング® 上本町店
オープン日時:2025年5月22日(木)9時
店舗住所:大阪府大阪市天王寺区上本町6-4-1
営業時間:9:00-22:00
■バーガーキング® イオンタウン松阪船江店
オープン日時:2025年5月23日(金)10時
店舗住所:三重県松阪市船江町1392-27 イオンタウン松阪船江 1F
営業時間:10:00-21:00 ※ラストオーダー20:30