バイク市場回復の波に乗るカワサキモータースジャパンの新戦略
1980年代、日本は空前のバイクブームを迎えた。若者たちが憧れる乗り物となり、多くのバイクメーカーが人気車種を市場に送り出した。国内販売台数はその最盛期には300万台を超えるほどであった。しかし、時代の変遷とともに、軽自動車の普及や若者の二輪車離れなどにより、市場は縮小の一途をたどり、かつての栄光は影を潜め、現在ではその1/10程度にまで落ち込んでいる。
長い低迷期を経て、国内二輪車市場は近年、回復の兆しを見せ始めている。日本自動車工業会の統計によると、2021年度の国内二輪車出荷台数は390,764台に達し、7年前の水準へと回復した。特に注目すべきは、全排気量での前年比17%の増加と、小型二輪(251cc以上)での78%という驚異的な増加率である。コロナ禍における密を避ける交通手段としての注目、アウトドアブームに伴うキャンプツーリングの人気、リターンライダーやバイク女子の増加など、多様な要因がこの回復に寄与している。
2022年の統計では、都道府県別の二輪運転免許保有者数が公表され、全体でわずかながら減少は見られたものの、普通二輪免許の保有者はすべての地域で増加していることが明らかになった。これは、二輪車への関心が再び高まりつつあることの証左である。
追い風をうけてバイクメーカー各社も販売強化の動きを見せている。株式会社カワサキモータースジャパンは、2024年2月23日に「カワサキ プラザ仙台六丁の目」および「カワサキ プラザ東京足立」のリニューアルオープンを発表した。これらの店舗は、カワサキモーターサイクルの魅力を最大限に引き出すデザインと機能性を兼ね備え、消費者に新しいモーターサイクルライフを提案していく。リニューアルによって、白を基調とした明るい店内、光のケージに進化した展示スペース、コミュニティスペースの設置など、訪れるすべての人々がモーターサイクルの世界を五感で楽しめる空間が誕生した。
この動きは、国内外でのバイク文化の振興と、消費者のニーズに応えるための努力の一環と言えるだろう。バイク市場の回復傾向と、新たなライフスタイルの提案は、今後の二輪車業界におけるポジティブな流れを予感させる。カワサキモータースジャパンの取り組みは、ただの店舗リニューアルにとどまらず、バイク愛好家のコミュニティを強化し、新しい時代のバイクライフを築いていくための重要な一歩と言えるであろう。今回の2店舗はロードサイド店舗の紹介となる。ピットなどの問題もあるがこんなオシャレ清潔感あふれる内装であれば商業施設の中での展開もありなのではないかと思われる。少なくとも5大都市圏の商業施設であれば十分なPR効果と販売力を持つ商業施設もあるのでバイクメーカーの商業施設進出を今後期待したい。以下、株式会社カワサキモータースジャパンのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
店舗情報 カワサキ プラザ東京足立
所在地:〒123-0843 東京都足立区西新井栄町3-16-19
営業時間:10:00 ~ 18:00
定休日:毎週火曜日、第1・2・3・4 水曜日
TEL:03-3886-8856
WEBサイト:https://www.kawasaki-motors.com/ja-jp/plaza-store/tokyoadachi
Facebook:https://www.facebook.com/kawasakiplaza.tokyoadachi店舗情報 カワサキ プラザ仙台六丁の目
所在地:〒984-0014 宮城県仙台市若林区六丁の目元町1-3
営業時間:10:00 ~ 19:00
定休日:毎週火曜日(祝日の場合は翌日)、第1・第3水曜日
TEL:022-286-0477
WEBサイト:https://www.kawasaki-motors.com/ja-jp/plaza-store/sendai6
Facebook:https://www.facebook.com/kawasakiplaza.sendai6