ニューバランス、国内初のランニングコンセプトストアを代々木公園に開設 体験型ストアで新たな市場創出へ
ニューバランスジャパンは、2025年3月15日、代々木公園C地区に国内初となるランニングコンセプトストア『ニューバランス Run Hub代々木公園』をオープンする。ランニングを核としたブランドの発信拠点として、地域社会とランナーをつなぐハブの役割を果たすことを目指している。
代々木公園は都内屈指のランニングスポットとして知られ、1周約1.15kmの周回コースが整備されている。信号のない走りやすい環境に加え、都心でありながら緑豊かな景観を楽しめることが特徴だ。また、ランニングステーションや更衣室のあるフィットネス施設が周辺に点在し、ランナーが快適にトレーニングできる環境が整っている。
『ニューバランス Run Hub代々木公園』は、こうした立地特性を生かし、最新のランニングシューズやアパレル、限定アイテムを揃えるだけでなく、3Dスキャンによる足の計測や専門知識を持つランニングスペシャリストによるフィッティングサービスを提供する。特にランナー向けのサービスに重点を置き、初心者から競技ランナーまで幅広い層に対応する店舗となる。
また、ランニングカルチャーを育むための取り組みとして、ランニングコミュニティ『ikism』と連携し、定期的なイベントを実施。ランナーがただ走るだけでなく、学びや交流の場を持てるコミュニティ拠点を目指す。加えて、店舗併設の『Run Hub Café powered by mode』では、ランナー向けに設計された栄養バランスの良いメニューを提供し、運動後のリカバリーをサポートする。
近年、国内のスポーツブランド各社はランナー向けの施設開発を強化しており、ナイキは2024年12月に『ナイキ渋谷』をオープンし、カスタムシューズサービスやランニングセッションを展開。また、アディダスやアシックスもランニングベースを都心に構え、ブランドロイヤルティを高める施策を実施している。こうした競争環境の中で、『ニューバランス Run Hub代々木公園』は、単なる物販拠点ではなく、コミュニティ形成を軸としたランナーのための総合的な施設としての価値を打ち出す。
商業施設としての強みは、代々木公園という好立地を活かしながら、イベントスペース、専門的な接客、リカバリー機能を備えたカフェといった多面的な展開を行う点にある。特に、ランナーが求めるサービスをワンストップで提供できる環境は、ブランド価値の向上だけでなく、継続的な集客につながる可能性が高い。さらに、ニューバランスは吉祥寺や名古屋の店舗でもランニングイベントを実施しており、今回の新店舗ではそれらのノウハウを活用した独自のイベント運営が期待される。
今後、スポーツ業界や商業施設運営者にとって、こうした「体験型ストア」のモデルは重要性を増していくだろう。単なる商品販売にとどまらず、ブランドの世界観を体現し、顧客と深い関係を築く場として、ニューバランスの新たな試みがどのように市場に影響を与えるのか注目される。以下、同社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
■店舗情報
ニューバランスRun Hub代々木公園(New Balance Run Hub Yoyogi Park)
住所:東京都渋谷区神南1丁目1番1 2階
営業時間:11:00~19:00