トラディショナル ウェザーウェア、ニュウマン高輪と札幌ステラプレイスに新店 都市型と地域旗艦の両軸で拡大
英国の伝統を受け継ぐライフスタイルブランド「トラディショナル ウェザーウェア」が、9月に新店舗を2拠点連続で開業する。9月12日に開業する新商業施設「ニュウマン高輪」North 4階に直営店を出店し、その翌週19日には北海道初の直営店を「札幌ステラプレイス」センター3階にオープンする。都市型の新ランドマークと地域を代表する大型施設という異なる舞台を選んだことで、ブランドの認知拡大と顧客層の広域化を一気に進める構えである。
トラディショナル ウェザーウェアは、英国マッキントッシュ社を母体に、2007年前後から八木通商株式会社が日本市場向けに展開してきたブランドだ。英国の伝統的なアウターウェアをベースに、日常に溶け込むデザインとシルエットへと再構築したことが特徴である。ロングセラーとなっているキルティングジャケットやトレンチコートに加え、ワークテイストを取り入れた「UNIONWEAR」シリーズ、晴雨兼用のバンブーハンドル傘など、クラシックと機能性を融合させた商品構成で安定した支持を集めてきた。
今回の2店舗は、それぞれに異なる意味を持つ。ニュウマン高輪はJR高輪ゲートウェイ駅前に誕生する話題の商業施設で、高感度ファッションやライフスタイル業態が集積する。ここに出店することで、都市生活者や訪日客に向けて「英国トラッドを日常に取り入れる」ブランドイメージを訴求できる。一方、札幌ステラプレイスは広域からの集客力を持つ北海道最大級の商業施設であり、冬季のアウター需要が高い市場環境とも合致する。ブランドにとっては道内でのフラッグシップ的拠点としての役割を担う。
加えて両店舗では、限定デザインのアウターを発売する。ニュウマン高輪ではタータンチェック柄を採用した「RENFREW N/C RV」を、札幌ステラプレイスでは人気モデル「MALTON」をベースにフロントボタンを配した「MALTON BUTTON THROUGH」を展開。いずれも公式オンラインストアと連動させ、実店舗とECの相乗効果を高める仕掛けとなっている。
八木通商株式会社はマッキントッシュやJ&M デヴィッドソンなど複数の欧州ブランドを国内で展開してきたが、ここ数年は都市型商業施設での存在感を強めている。今回の出店は、英国ブランドの正統性と日本市場への適応力を併せ持つトラディショナル ウェザーウェアの特性を活かし、都市圏の新規性と地方基幹都市の旗艦性を両軸で押さえる動きといえる。インバウンド需要と国内広域集客の双方を視野に入れた戦略が、今後の商業施設におけるブランドのプレゼンスをどう高めていくかが注目される。 以下、八木通商株式会社のプレスリリースから画像を引用。