データでできることリアルできること
データというものはうまく使えば非常に有効な武器にもなります。しかし下手に使えば大怪我をするものです。データの背景となる情報を精緻に分析せず表層的なデータだけをピックアップして、美味しいところのデータだけ使って資料を作成すると見栄えは良いのですが、実が伴っていない資料になります。その資料を使って事業を推進すると大失敗する恐れさえもあります。
他方で上手くデータを使えば無駄な労力なく、効率的に物事をすすめることもできます。これまでの作業が何だったのだろうか?と思うようなことさえもあります。株式会社ぐるなびが店舗開発事業を2021年4月に開始し、2022年4月開業のセンテラス天文館に引き続き、名古屋中区の大和ハウスグループの話題の商業施設Maruei Galleriaにフードホールを開業するとのこと。ぐるなびは知名度の高いグルメサイト。同社が持つ店舗ネットワークとそれにまつわるデータを活用してコンセプト設計、店舗構築、フロア運営まで総合プロデュース。これまでに難しかった中小規模の飲食店や成長率の高い飲食店を誘致することができるというもの。
ぐるなびの持つデータは、ぐるなび掲載サイトの閲覧者数、ページビュー数、予約数、顧客評価などのネット上の情報。単店舗だけの情報だけではなく周辺地区の同業種の情報と比較検討もできるので、開発予定地の周辺の飲食店の情報やトレンドなどもしっかりと把握できているのでそれをベースにコンセプトを作ることも、リーシングを行うことも可能。なのですが、データだけではわからないのがネット完結のビジネスではないもの。レシピの細やかな変化、作り手の雇用状況、ホールスタッフのサービスレベル、仕入先との関係性、飲食店の財務状況などデータだけではわからないところが重要になってくるのも飲食店リーシングの難しさ。
この見えないデータをどれだけ加味してリーシングに活かし、繁盛スペースを構築できるかが今後の課題になるとおもいますが鹿児島、名古屋での展開がどう出るか?非常に楽しみです。今回は株式会社ぐるなびがマスターリースを組み、その下にサブリースで飲食店が出店するモデルになるとのこと。以下、株式会社ぐるなびのプレスリリースより店舗概要と画像引用。
■「GURUNAVI FOODHALL WYE(ぐるなびフードホール ワイ)」店舗概要
出店フロア:3階レストランフロアの一部
面積 :285.84 坪
店舗数 :約10店舗
※開業日は決定後にご案内いたします。■「Maruei Galleria(マルエイ ガレリア)」概要
所在地 :愛知県名古屋市中区栄3-3-1
構造 :鉄骨造 地上3階建て(屋上駐車場)
敷地面積 :4,879.61㎡
建築面積 :3,882.53㎡
延床面積 :11,333.74㎡
店舗面積予定 :約7,784㎡
店舗数 :36店舗
事業主体/運営/管理:大和ハウスリアルティマネジメント株式会社
設計/施工 :大和ハウス工業株式会社
施設のオープン予定:2022年3月31日