テーマ性をもたせること
商業施設運営の醍醐味はテナントミックス。リージョナルの商業施設であればフルラインのテナントを揃えて幅広い顧客層に対応したテナントミックスを構成。ネイバーフッド型の商業施設であれば地域一番店になれるように顧客の利便性と競合とのバランスを考えながらテナントミックスを構成。アーバン型であればその街にあった方向性で最新のテナントミックスを構成。という感じでそれぞれの立地に合わせてテナントミックスを考えるのが華やかな部分。
しかしその切り口をこれまで通りに行ったところで勝ち残れる商業施設ができるとは限りません。本当にフルラインのテナントミックスがいいのか?本当にゾーニングをおこなったフロアを作ればいいのか?立ち返って考えてみてください。商業施設にテナントインする店舗が長く勝ち残れるためにはエッジの効いた尖ったMD。であるとすれば商業施設のエッジの効いたテナントミックスを行えばよいのではないか?
それを東武タワースカイツリー株式会社が運営する東京スカイツリータウンの一部である東京ミズマチで挑戦されています。東京ミズマチはオリンピック開催にあわせてオープンした親水性ある複合商業施設。ホステルからランドリーそして飲食店まで揃った面白い商業施設。今回は開業2周年ということで記念となる店舗がOPEN。その名も沿線食堂。東武鉄道沿線のソウルフードを集めたというもの。店内イメージなどが開示されていないのでそれぞれが店舗としてなりたっているのか?フードコートなのか?判断がつきませんが、イメージパースから見る限りフードコート。
日光の極太ポークステーキの安国屋、ルックスで圧倒する新桐生のひもうどんの幅広ひもかわ 古川、春日部駅構内の昔ながらの東京ラーメンの東武ラーメンそして新鹿沼のかぬまシウマイ。一つのテーマに絞りながらもバラエティ豊かな店舗を集積したのつくりは圧巻。テーマ性に沿ったテナントミックスを見事に作り上げていらっしゃいます。これからの商業施設のテナントミックスのキーワードはテーマ性、フードコートも、アパレルも、顧客ニーズを充足するテーマに沿った作りが求められているのかもしれません。
以下、東京スカイツリータウンのプレスリリースより画像を引用。