テーマレストランの草分けに幕
テーマ性があるコンテンツは来訪者・顧客を熱狂させます。外界からの遮断による視覚効果と音響効果で臨場感あふれる空間づくりにより、来訪者はその世界観にひたることができます。この効果を200%活かして成功したのがディズニーランド。一時期、お土産物売り場では銀座の百貨店の坪生効率を超える売上を叩き出していたことは有名です。しかしながら、コロナ禍もありテーマパークは来場者数を絞ったりしていることもあり売上の成長は鈍化している状況。コロナ以前からの動きでテーマパークのテーマ性を揺るがす出来事も起きつつあります。
それはTikTokとInstagram。テーマパーク内どこでも踊る人、どこでも写メをとることに集中する人が急激に増加し他の来場者のテーマへの没入感を阻害している状態が続いています。普段の生活から隔絶した空間づくりに徹底していたテーマパークもSNSのちからには勝てず、今後どうやってそれらのSNSと共存していくのか楽しみなところではあります。その影でひっそりと閉店していく店舗があります。テーマレストランの草分け的存在だったエンタメレストランロックアップの最後の1店舗ザ・ロックアップTOKYOの閉店です。
ザ・ロックアップは株式会社パートナーズダイニングが運営するエンタメレストラン・テーマレストラン。監獄をテーマにしたレストランで食事をするためにはまず3DCGの署長に出迎えられる入り口を超えて、ポリスに手錠をかけられたまま鉄格子に囲まれた個室に招待されます。用意された料理は試験管・ビーカー・注射器など風変わりなビジュアルのメニューばかり。ショーも開催されておりそこでしか体験できない非日常空間を楽しめるテーマレストラン。そのザ・ロックアップが7月に閉店するとのこと。実に23年間営業されたとのこと。
SNS映え抜群の同社の店舗は1号店を京都にオープンし、近年ではSNS映えスポットとして人気の店舗でしたが惜しまれつつ閉店となる。それに合わせて様々なイベントを用意されているとのこと。
① さよならロックアップ 人気の13品コース
期間:6月13日(月)~ 7月24日(日)
価格:お一人様 3,000円(税込)② ビーカードリンク最後の飲み放題 オリカク飲み放題 690円
期間:6月13日(月)~6月26日(日)
価格:お一人様 690円(税込)
内容:オリジナルカクテル含むビーカーカクテルが飲み放題③ 入監料 0円
期間:6月27日(月)~7月10日(日)
内容:通常550円(税込)の入監料が期間中は0円に。④ モンスター撮影し放題
期間:7月11日(月)~7月24日(日)
内容:監獄内を俳諧するモンスターと撮影し放題!ロックアップとの最後の思い出作りを。
テーマレストランの草分けとしてリーダー的存在業界を牽引してきた同店舗。今後同じようなテーマ性を重視した店舗が日本に生まれるのか?生まれる土壌であってほしいと願うばかりである。文化のある場所にしかうまれないような業態のテーマレストラン。今後の飲食業界に期待をしたい。
以下、株式会社パートナーズダイニングのプレスリリースより画像と店舗概要を引用。
【店舗名】監獄レストラン「ザ・ロックアップTOKYO」
【住所】東京都新宿区歌舞伎町1-16-3 セレサ陽栄新宿ビル7F
【TEL】03-5292-5516
【営業時間】月~金 17:00~23:00 土日祝日 12:00~23:00
【ご予約受付中】 https://yoyaku.toreta.in/lu1505