スペースをマネタイズする装置
ゲームセンター業界に衝撃が走ったのがコロナ禍。コロナ禍は色々なところに大きな影響を与えましたが、ゲームセンター業界はその場所にいかないと楽しめないということもあり直接的に影響を受けた業態でもある。業界団体である「」が発表したところによると2021年度の市場規模全体学は5,260億円で前年比74.6%と激減した。新規で機械自体が売れず機械の売上が65.2%に。店頭の遊戯機器の売上が77.4%とこちらも落ち込んだ年となった。それでも2019年度はプライズゲームとよばれるクレーンゲームの売上は年間で2,988億円、設置台数は160,184台もあった。
これらのプライズゲームとよばれる機会のファン層は幅が広く老若男女問わずある一定のファン層が存在している。このプライズゲームと同じように射幸性をあおり人気なのがカプセルトイ。通称ガチャガチャと呼ばれるこの機械。こちらの市場規模はクレーンゲームには劣るものの年間市場規模が400億円から450億円あるといわれている。これら2つの機械に言えるのはプライズの入れ替えメンテナンスを行うだけで顧客を集客できるところにある。ただし、中身となるプライズ次第で売上が大きく上下することになる。魅力あるコンテンツが世の中に出回っていれば売上は上がる。
数年前であれば鬼滅の刃。最近であればスパイファミリーだろうか。メガヒットしたアニメコンテンツなどがあれば市場の売上も爆発的に伸びるという仕組みのものである。装置があればある程度の売上が想定でき、コンテンツ次第で爆発的に伸びるという面白い業界。今回はクレーンゲームとガチャガチャを組み合わせた店舗が米子しんまち天満屋に出店するというもの。天満屋は岡山に本社を置く中国地方の百貨店。その百貨店にクレーンゲームとガチャガチャの店が出るというのはある意味衝撃的なニュースでもある。
出店するのは株式会社イオンファンタジー。プライズゲームオンリーの「PRIZE SPOT PALO」と、ガチャガチャ専門店「TOYS SPOT PALO」の同時出店となる。株式会社イオンファンタジーは商業施設の空間にフィットする戦略的小型店を積極的に出店し、施設全体の活性化に繋げる提案をおこなっており、今後も比較的小さなスペースに出店していくであろうと思われる。今後の同社の展開に注目である。以下、株式会社イオンファンタジーのプレスリリースより店舗概要と画像を引用。
所在地:鳥取県米子市西福原2丁目1−10 米子しんまち天満屋 3階
(PRIZE SPOT PALO 米子しんまち天満屋店、TOYS SPOT PALO 米子しんまち天満屋店を合わせた敷地面積約68坪)