ジーユー、2025年春に全国20店舗新規オープン 地方都市と都市部で攻勢強化、成長加速へ
ファーストリテイリング傘下のジーユーが、2025年春に全国各地で新たに20店舗をオープンする(増床リニューアル3店含む)。北海道室蘭市、兵庫県川西市への初出店をはじめ、東京都内でも葛飾区、世田谷区、足立区など地域初出店となるエリアへの進出が続く。
ジーユーは2006年、ユニクロのノウハウを活かし、より低価格なカジュアル衣料品を提供するブランドとして誕生した。当初は売上が伸び悩んだが、2009年に990円ジーンズが大ヒット。2013年にはブランド表記を「g.u.」から「GU」へと変更し、「YOUR FREEDOM 自分を新しくする自由を。」を掲げてトレンドファッション重視の路線を確立した。
近年では、2023年8月期に売上収益2,952億円(前年比20%増)、営業利益261億円(前年比56.8%増)を記録。堅調な成長を続け、ファーストリテイリング全体の中核事業の一つとなっている。店舗数も拡大傾向にあり、2020年の国内436店舗からさらに増加。今回の20店舗出店も、この成長を裏付ける動きといえる。
今回の出店エリアを見ても、北海道・兵庫といった地方都市から、東京都心近郊の生活動線上までバランスよく展開しており、「日常の中で立ち寄れる利便性」を重視した戦略が貫かれている。
ファーストリテイリングは中期経営目標として、数年以内に売上高5兆円を達成する方針を掲げている。ジーユーはこの達成に向け、ユニクロがベーシック・高機能志向を強める一方で、トレンド性と手ごろな価格を武器に、若年層を中心に新たな顧客層を開拓していく役割を担う。
商業施設側にとっても、ジーユーの新規出店は、若年層・ファミリー層の来館促進に直結する強力な集客要素となる。生活動線上への配置を徹底する今回の新規出店攻勢は、施設全体の高市況化に寄与する効果が期待される。
2025年春、全国20店舗を一斉展開するジーユー。その動きは、地域密着型の市場戦略を強化しつつ、ファーストリテイリング全体の成長を力強く下支えしていくものとなりそうだ。以下、同社のプレスリリースから画像を引用。