ショッピングの楽しさを追求する店舗
本日は少し小難しい話から。現代の資本主義の礎は産業革命から始まっています。産業革命はイギリスで18世紀初頭発明された蒸気機関によって起こされたイノベーション。技術革新に目が行きがちですが、それによって社会が大きく変容していったことが重要なポイントです。産業革命によって人々の働き方が大きくかわっていきました。それまでの家内制手工業が駆逐され工場制手工業に取って代わられました。この時、人類史上初めて時給という概念が生まれました。それ以来私達人類(第一次産業を除き)は自分の時間をお金に変えて生活をしています。技術などのこれまでになかったことが生まれることで社会は変容していきます。
例えばスマートフォン。これを読まれている方の中でもスマートフォンで読まれている方もいらっしゃると思います。スマートフォンは人々の余暇の時間を奪い合うことで成り立ち経済圏です。インターネット閲覧アプリの使用時間、ゲームの使用時間、SNSの使用時間などアプリケーションごとに使用時間を奪い合うことでなりたっています。技術革新だけが人々の生活や社会を変えるきっかけになるのではありません。例えばコロナのような疫病も社会を変容させます。マスクを着用する、手洗いをする。今や当たり前ですが、コロナ前では考えられないくらい習慣化しています。
コロナは買い物のあり方も変化させています。今でこそ徐々にコロナ前の買い物をするようになった人たちが増えつつありますが、1年前は必要なものだけを購入したらすぐにお店から出るのが当たり前でした。でも、一度ついた習慣はそう簡単には変化しません。ショッピングの楽しさは選ぶ楽しさ、迷う楽しさを体験する空間、過ごす時間です。ゆったりと買い物を楽しむ空間を取り戻したいという願いから作られた店舗もあります。それが100円ショップで知名度の高い株式会社ワッツのおうち雑貨店「Tokino:ne」。コロナで短縮されて業務化されてしまった買い物体験を本来の楽しい買い物体験にしたいという気持ちから作られた業態。
店舗内が朝・昼・夕・夜の4つのゾーンに別れており、それぞれの時間にあったマーチャンダイジングを配置することで買い物を楽しんでもらえるように工夫がなされている店舗。2021年3月に1号店を神戸、甲南山手セルバにOPENし、ちょうど1年後にあたるこの3月にイオン海浜幕張店2階に2号店をOPENするとのこと。ポストコロナを見据えた雑貨店舗が今後どう展開していくのか注目が集まります。以下、株式会社ワッツのプレスリリースより画像を引用。