サステイナブルな商業施設建設
2019年建設業界で衝撃的な建築プランが発表された。それは構造部材すべてを木材で高層順木造耐火建築物を株式会社大林組が着手するというものだった。とても夢はあるが実際に建築可能なのかまったくもって想像もできないプロジェクトだった。が、この春やり遂げ先日プレス内覧会が催された。国内最高層の44mの高さの順木造ビルは横浜の中区にある。この建物は株式会社大林組の研修施設として活用される場所となるらしい。数年前にこれを見たときにこういう商業施設が出来たらそれはそれで面白いなあと思ったことを覚えている。
そして本日株式会社丸井グループが日本初の本格的な木造商業施設を建設することを発表。デザインは「Foster+Partners」が担当することになる。同社はこれまで50年以上に渡り環境に配慮したサステイナブルな建築のパイオニアとして活躍してきた企業。これまで世界45カ国で大規模な都市開発から空港、オフィスなど様々なプロジェクトを遂行した経歴を持つ。地下2階から地上9階までの2,800平米の木造建築がどのようなものに仕上がるのかとても楽しみなプロジェクトです。
サステイナブルな建築と言ったときにただ素材がどうこうと目先のインパクトに目を奪われがちなのですが重要なのは建物が建設されて、取り壊されれて廃棄されるまでのライフサイクルでの環境インパクトの試算が必要になります。部材の調達から建築時の排出CO2そして利用時の空調効果など思いもよらないところの数値まで調査しないとなりません。というのは木で作ったからサステイナブルでしょ!?というのはじつは乱暴だからです。トータルで計算したら実は鉄とコンクリートで作ったほうが廃棄までのコストを見ると長く使えて環境インパクトが低かったりもします。
でも株式会社丸井グループの実施されるサステイナブルということですからそんな乱暴なことはなく、ちゃんと試算されて鉄骨で作るよりもコレくらいエコですという環境報告がどこかのタイミングで発表されることになるのだと思います。あとはこの建物で何をするか?という点。大量生産大量消費を促すのではなく、サステイナブルな消費を消費者と一緒に築くことができればいいのではないかと思いました。今後の同社のサステイナブルな展開に期待です。以下、株式会社丸井グループのプレスリリースより画像を引用。