コナズ珈琲、栃木初進出となる宇都宮店をオープン 北関東における“体験型カフェ業態”の浸透加速へ
「いちばん近いハワイ」をコンセプトに全国で展開を進めるハワイアンカフェ・レストラン「コナズ珈琲」が、2025年4月30日に栃木県初の出店となる宇都宮店を開業する。同ブランドを展開する株式会社KONA’S(トリドールホールディングス)は、今回の新店舗において過去最大級となるグッズ販売エリアや、初の360°対応フラダンスステージを導入するなど、体験型業態としての完成度を一層高めている。
コナズ珈琲は、郊外型を中心とした立地で全店に共通するゆとりのある空間設計を採用し、滞在時間の制限を設けないスタイルが特徴である。特に首都圏郊外や地方中核都市において、ファミリー層やカップルによる“ちょっとした非日常”を提供する業態として注目を集めている。宇都宮店も例に漏れず、店内77席に加えてインナーテラス26席、ペット同伴可能なテラス40席を備え、全103席の広域滞在型店舗として開業する。
栃木県内ではこれが初出店となるが、すでに隣接する茨城県および群馬県には各2店舗を展開しており、地域からの出店要望が継続的に寄せられていた。茨城県のつくば店では、2025年3月時点で週末には平均20~30組待ち、最大40組待ちという混雑ぶりが記録されており、今回の宇都宮店にも同様の集客が期待される。
今回の宇都宮店では、既存店舗と比較しても特徴的な要素がいくつか導入されている。まず、同社として過去最大級となるグッズ販売エリアを設け、ハワイに実店舗を持つURBAN ISLAND SOCIETYとの連携によりオリジナル雑貨を拡充。さらに、店舗中央にはブランド初の360°型フラダンスステージが新設され、地元のフラダンス教室3団体による披露イベントもオープン週に予定されている。
SNS上でも、同ブランドの開業告知やフラダンスイベント告知をきっかけに、地元ユーザーによる期待の声が多く投稿されている。Instagramでは「次の女子会はここで決まり」「宇都宮にハワイがやってくる」などのポジティブなコメントが目立ち、X(旧Twitter)では公式アカウントによる写真投稿が早くも地域内で拡散されつつある。ブランドの強みである“インスタ映え”の要素と体験型店舗としての差別化が、宇都宮エリアでも有効に機能することが予想される。
近年、宇都宮市西部ではロードサイド型レストランの集積が進んでおり、広域からの車来店を前提としたテナント構成が活発化している。駐車場56台を完備する本店舗も、この郊外消費の潮流と合致する形で設計されており、長時間滞在を前提としたカフェ業態として地域内でのポジション確立を目指す。
また、コナズ珈琲は自社焙煎のコナコーヒーや手づくりパンケーキなど、商品面でも強みを持つ。看板メニューである「ストロベリー&バナナホイップパンケーキ」は、2013年から2024年にかけての販売実績で最多の人気を誇るほか、ガーリックシュリンプ、ロコモコ、ハンバーガー、アサイーボウルといった定番ハワイアンフードも安定した支持を得ている。
同ブランドを展開するトリドールホールディングスは、丸亀製麺などの主力ブランドと並び、コナズ珈琲を“食の感動体験”を体現する次世代業態と位置づけている。国内のみならず海外展開も視野に入れる中で、宇都宮のような地方都市への出店は、全国的なドミナント強化の一環とも言える。
体験重視型のカフェ業態が郊外においても拡大する潮流の中、今回の宇都宮店はその到達点としての意味合いを持つ。商業施設側としても、単なる飲食店のテナントではなく、来訪動機の核となる“体験装置”としての活用が期待される。宇都宮におけるコナズ珈琲の定着は、北関東エリア全体における滞在型カフェ市場の可能性を占う試金石となるだろう。
以下、同社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
【コナズ珈琲 宇都宮店 概要】
店舗名 :コナズ珈琲 宇都宮店
所在地 :栃木県宇都宮市西川田7-4-40
営業時間 :平日10:00‐22:00(L.O21:00 )/土日祝9:00‐22:00(L.O21:00)
定休日 :なし ※年末年始を除く
席数 :103席(店内77席、インナーテラス26席、テラス40席)
※インナーテラスおよびテラスでは、愛犬がご同伴できます。
駐車場 :56台