クラウドキッチンの今後の可能性 | 商業施設ニュース
コロナをきっかけにフードデリバリーの事業が軒並み成長をしている。今年4月に株式会社日本能率協会総合研究所が推計した資料によると2025年には4100億円規模の市場に成長するという示唆が出ていた。確かにフードデリバリーのウーバーイーツや出前館の自転車を都内で見ない日は無いほど日常に溶け込んでいるのが現状だ。コロナが落ち着いている今でさえもウーバーイーツの自転車をよく見かける。
とは言えども、実際はどうなのか?11月に入り週刊誌SPAに「ウーバーイーツ配達員コロナ収束で稼げない。報酬300円の注文ばかり」という記事がWEBで掲載された。ウーバーイーツの配達員は業務委託であり1件あたりの注文で報酬を得る仕組みとなっている。注文の総数が減ったことを受けてなのか?ウーバーイーツの財務体質の改善のためなのかわからないが10月から報酬額は減額となったようだ。ウーバーイーツ 配達員 日給で検索すると夏までは1万で夏以降は日給5,000円になっているというブログを散見する。
フードデリバリーの今後の状況は現時点ではこのまま維持するか?衰退するか?拡大するか?はっきりと言い切れるほどの材料は出揃ってはいないように思われる。しかしコロナで遠のいてしまった客足に対する施策としては効果は一定認められるであろうし必要であろうと思われる。他方で店舗を持たないゴーストキッチン、クラウドキッチンの業態もコロナ禍の中で生まれた。今回は新宿にクラウドキッチンの施設が開業するというもの。
1つの建物の中に6つのレストランが入居できる施設となっている。株式会社音練がしかけるエクセルキッチンは①新宿という好立地②初期設備が揃っているので低コストで開業可能③月額固定賃料のみという3つの特徴を売りにしている。月額賃料が25万円〜という設定だが、ウーバーイーツも出前館も1件あたりの売上に対して35%の手数料をとられるので25万の賃料を払って尚且人件費や仕入れを考えると150万は売上が欲しいところ。客単価1500円計算で1000人に対して販売をしなければならない。1日あたり33件の注文を得ることが必要になる。新宿という立地であれば不可能ではないかと思われるが相当な努力が必要になるであろう。出店者には是非ご健闘いただき、クラウドキッチンの未来を照らしていただきたいと思う。
以下、株式会社音練のプレスリリースより施設概要と画像を引用。
■ExCell Kitchen(エクセルキッチン) 概要■
・所在 :東京都新宿区新宿
・交通 :
①都営新宿線・副都心線・丸ノ内線「新宿3丁目」駅C8出口より徒歩3分
②丸ノ内線「新宿御苑前」駅出口1より徒歩4分
・入居店舗数:6店舗(約2.6~3.1坪/店) キッチン設備完備
・月額賃料:税込250,000円〜
・保証金:賃料2ヶ月分(オープンキャンペーン中につき現在は1ヶ月分)
・仲介手数料:賃料1ヶ月分
・初回保証料(家賃保証)+保険料(2年分):賃料1ヶ月分
・2年間の定期借家契約(再契約可)
・出店開始時期:即日可能