イオンイーハートの甘味業態「紫あん」、竹ノ塚駅前に初の路面店──都市型立地でブランド浸透を図る第6号店
株式会社イオンイーハートが展開する甘味業態「紫あん」が、6月18日に東京・足立区の竹ノ塚駅前に新店舗をオープンする。今回の出店は、2023年の業態立ち上げ以降、ショッピングセンターや駅ビル内のテナントとしての展開を続けてきた同ブランドにとって初の路面店であり、新たな立地戦略の一環と位置づけられる。
東武伊勢崎線「竹ノ塚」駅前という高い通行量と日常利用の両立が可能な立地において、これまで以上に認知拡大と客層拡張を図る狙いがあると見られる。竹ノ塚エリアは、再開発により駅高架下や駅前に商業施設やサービス業態が集積しつつあるエリアであり、2025年6月には「イオンスタイル竹の塚」も開業予定。こうした流れを背景に、グループとしての商圏展開とも連動した出店戦略が垣間見える。
「紫あん」は、“毎日店内で炊き上げる自家製つぶあん”を中心に据えた甘味業態で、保存料不使用、北海道産素材使用など、品質へのこだわりが特徴。とくに「渋切り」を行わず、素材の旨みを活かした製法は、差別化の鍵となっている。大判焼やおはぎ、つぶあんアイスバーといった商品群は、手軽ながら高鮮度と安心感を備え、昨今の「日常的なプチ贅沢」志向にも合致する。
今回の竹の塚店では、銅板で一つひとつ焼き上げる大判焼、店内で包むおはぎといった定番商品に加え、自家製つぶあんをそのまま凍らせたアイスバーも提供。路面店ならではのライブ感やテイクアウト需要への対応も見込まれる。周辺には個人経営の和菓子店も点在するが、全国展開するイオングループのスケールとブランド力を背景とした都市部路面店での展開は、同業態内でも例が少なく、今後の立地展開におけるモデルケースとなる可能性もある。
イオンイーハートでは今後もショッピングセンター、駅ビル、そして路面店と多様なフォーマットでの出店を進める構えで、商業施設サイドにとっても新たな選択肢として注目される業態となっている。業態横断的なテナント構成が求められる中、「紫あん」がもたらす集客効果や食物販強化の一手としての役割が問われていく。以下、株式会社イオンイーハートのプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
【新店概要】
・店 名:『紫あん』 竹の塚店
・開店日:2025年6月18日(水)
・所在地:東京都足立区竹の塚6-7-1-101
・電話番号:080-7360-3796
・営業時間:10:00~21:00