イオン、@FROZENを茨城初出店 ピカール展開で培った冷凍食品専門店の知見を自社業態へ拡張
イオンリテールは2026年4月3日、イオンスタイル水戸内原内に冷凍食品専門店「@FROZEN」をオープンする。約1,500品目をそろえ、茨城県では初出店、全国では19店舗目となる。売場では「朝食」「ランチ」「ディナー」「おつまみ」「スイーツ」という5つの食シーンを軸に、日常使いから特別な日の食卓までを提案する構成を打ち出している。
今回の出店を商業施設ニュースとして見るうえで重要なのは、単なる新店情報ではなく、イオンが冷凍食品専門業態をどのように自社の売場戦略へ育ててきたかという流れにある。イオンサヴールの会社概要では、同社の事業内容は「フランスの冷凍食品専門スーパーマーケット『Picard』の日本国内での経営及び販売」とされ、株主はイオン株式会社と明記されている。つまりイオンは、外部ブランドを店頭で扱うだけでなく、自社グループの事業としてピカールを日本で運営してきた側にある。
その起点は2016年にさかのぼる。イオンは当時、新会社「AEON SAVEUR」を設立し、日本で「PICARD」を本格展開すると発表している。リリースでは、イオンが約1年半の販売経験をもとに、単なるPICARD商品の販売にとどまらない「ミールソリューションプロバイダー」として事業を始める方針を示していた。ここで既に、冷凍食品を単品販売ではなく、食卓全体の提案として見せる考え方が打ち出されていたことになる。
その後、2022年に始まった@FROZENでは、この構想がさらにイオン主導の売場へ広がった。立ち上げ時の資料では、@FROZENがピカール75品目を扱う一方で、イオンのベーカリーブランド「CANTEVOLE」の冷凍パン、さらにトップバリュの冷凍食品をイオン最大の約200品目そろえる構成が示されている。ピカールを核の一つに据えながらも、売場全体はイオンの自主編集で組み直されており、輸入ブランドの導入で終わらない冷凍食品売場へ発展していたことがわかる。
今回のイオンスタイル水戸内原@FROZENも、その延長線上にある。リリースでは、有名店の商品、世界のメニュー、韓国スイーツ、全国のご当地スイーツ、健康志向の商品群に加え、トップバリュやカンテボーレ、@FROZEN独自商品を多数取りそろえると記されている。売場の核はもはや特定ブランド単体ではなく、冷凍食品を通じて複数の食場面を一つの専門店として束ねる編集力そのものに移っている。
水戸内原店では、笠間栗を使用した「笠間モンブラン」の導入や、茨城豚そば特龍本店の商品を新たに扱うなど、全国区の商材と地域性のある商品を同じ売場で見せる構成も採られている。広域から集客する大型商業施設の中で、日常需要だけでなく「ここで見つける楽しさ」を生む売場として機能させる意図がうかがえる。冷凍食品は保存性や時短性だけでなく、名店性、地域性、健康志向、スイーツ需要までを一つに束ねられるカテゴリになりつつあり、今回の出店は、その売り方をイオンが自社業態として磨き上げていることを示す動きといえそうだ。以下、同社のプレスリリースから画像と店舗概要を引用。
【イオンスタイル水戸内原@フローズン 店舗概要】
所在地:〒319-0317 茨城県水戸市内原2-1
売場面積:約353㎡
営業時間:8:00~22:00(@FROZEN)
8:00~23:00(食品1階フロア)





